青春18きっぷで行く山形一人旅 3日目(5)宇都宮駅で餃子とビールをあきらめ、旅の最後は「関東レモン」。
2両編成の電車は16:29新白河駅に到着。次の16:34発黒磯行きに列車は5両編成なので、乗り換えを急ぐ必要はない。そして、乗り継ぎを考慮したダイヤになっているので、待ち時間はほとんどない。
以前は着席するために青春18キッパーが走っていた乗り継ぎも、5両編成になったことで落ち着いて歩いているし、そもそも今日は乗客が少ない。
交流と直流の切り替えを必要とするデッドセクションのために、以前は気動車のキハ110系2両編成だったんだけど、2021年3月のダイヤ改正で交直流電車であるE531系電車が投入されている。交直流電車であるE531系を投入するなら、黒磯から郡山まで直通できるわけで、新白河駅での運行系統分断を解消してもいいような気もするけど。
2両編成から5両編成になったので、乗客は分散してしまい、ガラガラの状態。
仕事をしていると気がつかないんだけど、旅行に出ると気持ちに余裕が出てくるのか、3月に入り、だいぶ日が伸びてきたことを感じる。
16:57黒磯駅に到着。案内表示版には、次の宇都宮駅行きの出発番線が表示されている。
跨線橋を渡り、1番ホームへ。17:13発宇都宮行きに乗り継ぐ。
デッドセクションがあるために、隣の新幹線駅でもある那須塩原ではなく黒磯が運行系統上、重要な駅となっている。
この区間は、宇都宮都市圏として途中から通勤通学客で混雑することが多い。
18:06宇都宮駅に到着。電車は折り返し黒磯行きとなり、帰路につく通勤通学の乗客が乗り込んでいく。
いつもだったら、宇都宮駅で餃子とビールなんだけど、帰りが遅くなってしまうのでどうしようかなぁ。このまま、寄り道せずに宇都宮線に乗っても大宮駅到着は20時前くらい。ここで餃子とビールを味わうと、大宮駅到着が21時近くなってしまう。私は青春18きっぷの旅で、家に帰るのがあまり夜遅くなるのは好きじゃない。
今日は餃子像だけ見て、宇都宮でビールを飲まずに東京方面に戻ることにする。
宇都宮にせっかく下車したんだから、せめて何か栃木名物を買っていこう。
餃子とビールではなく「関東レモン」にする。最近、昔ながらの牛乳パックだけではない容器もあることを初めて知る。
18:25発湘南新宿ライン逗子行きには乗らずに、次の18:38快速ラビット上野行きに乗ることにする。逗子行きの電車は大宮駅で追いつかれて快速ラビットに接続するので、大宮駅到着はたいして変わらない。そして、川越がゴールなので1時間に3本しかない川越線に乗り継ぐので、乗り継ぐ電車も変わらない。
周囲に乗客のいない車内でビールではなく、牛乳パック型の「関東レモン」を飲む。
川越線川越行きは19:51発。川越線は20分に1本しかないので、宇都宮駅で1本前の逗子行きに乗って3分ほど早い19:41に大宮駅に着けたとしても同じ電車への乗り継ぎとなる。しかし、川越線は埼玉県西部と中央部をつなぐ重要な路線であり、せめて1時間に4本、15分に1本間隔にできないのかなぁ?
到着する電車を待つ人もこんなにいるし、10両編成でも着席できないほどの乗客がいる。
今回の青春18きっぷの旅は、2020年3月に「再」開通した常磐線で、福島第1原発周辺のエリアの風景を見てみたいというのが目的の一つだった。大地があるのに人が生活している気配を感じられない風景を見たときはショックを感じた。あの大地に生活を感じられる時が来るのだろうか。その変遷を見るために、いつか再び、今日と同じルートで常磐線を旅してみたい気がする。
それとともに、今回の青春18きっぷを使った旅は、私にとっては新型コロナウイルス感染症が流行する以前の旅のスタイルであり、基本的な感染症対策である「新しい旅のエチケット」を遵守できれば、従来のスタイルで安全に旅ができることを確認できた。これで、海外旅行以外では、基本的な感染症対策さえ怠らなければ、従来通りに行動できることがわかる。しかし、GoToトラベルの実施を含めて、日常生活への回復を目指した2020年とは異なり、2021年は政府や都道府県知事による「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」により、個人的な行動である「酒」や「不要不急の外出」である「旅行」をスケープゴートとしたバッシングの動きが強くなっていく。2023年の今となって考えてみれば、おそらくそれは国民を守るためではなく、東京オリンピック2020開催を強行するために。(青春18きっぷで行く山形一人旅 おしまい)
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