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Voyages

イギリス

2020年3月 2日 (月)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(5)ドーヴァー海峡をフェリーで渡り、フランス・カレー“Calais”に到着。

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今回の旅のハイライトであるドーヴァー海峡をフェリーで渡り、とうとうフェリーの進行方向右側にうっすらとヨーロッパ大陸が見えてきた。

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うっすらと見えていた陸地がだんだんとはっきり見えてくる。フランスに船で近づくというのは初めての体験。

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遠くに見えてきたのはおそらくフランス・カレー“Calais”の町の鐘楼。カレー“Calais”も、2017年10月の「初めてのフランス北部、オー・ド・フランス地方“Hauts-de-France”ひとり旅」の時に感じた通り、世界遺産「ベルギーとフランスの鐘楼群」“Beffrois de Belgique et de France”の範囲であり、この地域独特の鐘楼があるはず。

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カレーの町が近づいてきた。はっきりと鐘楼であることがわかる。隣り合った地域というのはお互いに作用するため私は国境地域を歩くのが好き。実は、ドーヴァー海峡を隔てて、鐘楼文化は隣り合っているイギリスにも渡っているのではないかと思っていたんだけど、やはり海というのは陸続きの国境とは異なるのかもしれない。カンタベリー大聖堂の鐘楼であるベル・ハリー・タワー“Bell Harry Tower”に世界遺産「ベルギーとフランスの鐘楼群」との近似性があるのではないかと思ってみたけれど、ちゃんと調べていないので私には証明はできない。

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ドーヴァー港とカレー港では、フェリーの特性で船に乗ったクルマは向きを変えずに前進する必要があるため、着岸する船の向きが異なるため出口は船の右横になる。

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カレーでのフット・パッセンジャーの出口はこちら。英語の“Foot passenger”はフランス語では単純に“Piétons”と表現されている。

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ゲートが開き、カレー港のはしけがフェリーに近づいている。

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ぴったりとフェリーに接続し、いよいよフランスに上陸。

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飛行機や高速鉄道であるユーロスターよりも時間は何倍もかかるけれど、海を渡って国境を超えるのって面白いかも。次の候補はモロッコのタンジェとスペインのジブラルタル海峡を船で渡るのも面白いかもしれないけど、5日間の休暇では難しいかなぁ?

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スーツケースなどのトローリーバックは、そのまま転がして地上に出ることができる。ドーヴァー港と同様にバスが待っており、ターミナルまではバスに乗る。

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たぶん、鐘楼が見えるところがカレーの町の中心部。港から町の中心部まではバスはなく、タクシーに乗るか駅まで30分程度歩かなければならない。

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バスはターミナル前に到着。すでにフランスの入国審査はドーヴァー港で済ませているので入国審査などはない。

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ということでバスを降りてしまえば、あとはご自由に!という感じ。フットパッセンジャーたちは、けっこうクルマでお迎えが来ている人が多い。

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歩行者専用の通路がある。1.2キロだったら、私には余裕で歩ける距離。時間的にも20分くらいで着けるんじゃないかなぁ?

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歩行者用通路のスロープを登る。けっきょく、中に入ることはなかったカレーのターミナル。

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歩行者用通路には自転車の絵も書かれていたんだけど、自転車だとけっこう細い通路で、自転車に乗っての移動は難しい。

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駐車場の端に無理やり作られた細い歩行者用通路を歩くと、大きな道路が見えてきた。

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ようやく広い歩道に出る。英語が母国語であるイギリスでは“Foot Passenger”だけど、フランスでは、フランス語の“Piétons”を英語に当てはめた“Pedestrians”と表記されているのが面白い。まぁ、今回の旅で一番の発見は、「温州みかん」、すなわち日本で一般的な「みかん」が、イギリスでは「サツマ」“Satsuma”と呼ばれていることを知ったことだけど。

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フランスの場合は中心街“Centre Ville”や市庁舎“Hôtel de Ville”の案内標識を見つけたら、案内標識にしたがって歩いていれば、中心街に出られるはず。

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運河を渡る。カレーの旧市街は運河に囲まれており、外敵から町を守るお堀の役割をしている。

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いかにも港町の風景。港には煉瓦積みの倉庫があり、今は使われていない線路がある。横浜の赤レンガ倉庫だって、かつてはこんな感じだったんだろうなぁ。

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カレーは、トラックでの運送が主役になる前から港湾都市として発展していたんだろう。今は使われていない線路が伸びている。

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カレーの町はフランスらしくなく、近代的なコンクリート建築が目立つ。その理由は、2017年10月にダンケルク “Dunkerque”の町を訪れた時に感じた通り、この地域は第二次世界大戦においてナチス・ドイツ軍と戦闘があった地域。ましてや軍事上重要な港湾都市であるカレーは、1940年5月のカレー包囲戦にて甚大な被害を受けた。おそらく、町が破壊されたのだろう。

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カレーのノートルダム大聖堂“Église Notre-Dame de Calais”。この鐘楼も第二次世界大戦中に爆撃によって崩壊し、のちに再建されたもの。今回、実はイギリス土産のつまったバックを持っているせいで機動性が悪く、近くまでは行って見ていないんだけど、この教会はヨーロッパ大陸で唯一のチュダー“Tudor-style”建築様式の教会である。

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ベルギーや北フランスの町の特徴として、町の中心に大きな広場がある。カレーにもアルム広場“Place d'Armes”があるんだけど、広場の周囲がコンクリート造りの建物になっている。この広場も第二次世界大戦の戦闘によって甚大な被害を受けたのだろう。

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広場の片隅に塔“Tour du Guet”が立っている。この塔は見張りの塔、そして灯台として機能していた。

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すでに14時を過ぎており、ちゃんとしたレストランのお昼ごはんの時間は終わってしまっている。アルム広場に面した“Non Stop”のカフェ“Café de la Tour”でお昼ごはんを食べることにする。今回の旅行は、フランスに入った途端にミシュラン掲載店に行って、イギリスよりもフランスの方が美味しいというのは不公平なので、普通のカフェで食事をするのがちょうどいい。

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雰囲気はフランスの普通のカフェ。

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この地域もイギリスと同じビール文化。ビールは、ベルギーのアベイ・ビールのアフリゲム“Affligem”。ベルギービールは鼻に抜ける香りがいいから好き。

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この地域に来て、まず食べるべきは、メニューの一番上にあるムール貝のワイン蒸しでしょう。

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ムール貝をワインで蒸し煮にしただけなんだけど、私が個人的に好きだというのもあるかもしれないけれど、やっぱり美味しい。ドーヴァー海峡を渡るフェリーのフードコートでフィッシュ・アンド・チップスを食べなくてよかった。ドーヴァー海峡を隔てたイギリスのフィッシュ・アンド・チップスよりも、私はムール貝が好き。調理方法としては難しくないと思うんだけど、イギリスで名物にならないのは、イギリス側の海では断崖絶壁で干潟ではないので、ムール貝が獲れないのかなぁ?

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慣れているからなのかなぁ?イギリス旅行もいいけれど、やっぱり食事を楽しむにはベルギーやフランスの方が素晴らしいと感じてしまう。

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2020年2月28日 (金)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(4)いよいよフェリーでドーヴァー海峡を渡る。

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いよいよ、今回の旅のハイライトであるフェリーでドーヴァー海峡を渡る。パッセンジャー・ターミナルの前にバスが到着し、このバスに乗るように言われる。いよいよ、イギリス・ドーヴァーからフランス・カレーに向かうフェリーに向かう。

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バスに乗り込んだ「フット・パッセンジャー」は10人くらい。

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バスに乗るときにチケットの半券を切り取られ、代わりに“BON VOYAGE”という赤いカードをもらう。

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途中でイギリスの出国審査はないけれど、フランスの入国審査があり、フランスの入国スタンプはドーヴァーでもらう。なかなかもらうことのできないシェンゲン協定の船の入国スタンプ。さらに、バスから一度降りて、手荷物検査があり、空港にあるようなX線検査を受ける。

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バスは船に近づいてきた。クルマだったら、そのままフェリーの内部に向かうんだけど、フット・パッセンジャーはここでバスを降りる。

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バスを降りてフット・パッセンジャー専用の入口に向かう。

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フェリーへの通路は緩やかな坂道になっており、スーツケースなどを転がしながら船に乗ることができる。

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とうとう今回の旅のハイライトであるドーヴァー海峡を渡るフェリーに乗る。

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この通路はすでにフェリーの中。

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フランス・カレーに向かうフェリーの名前はプライド・オブ・カンタベリー“Pride of Canterbury”。

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フェリーの中は広くて、階段だけではなくエレベータもある。まずは船の中を探検してみることにする。

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階段にはフードコートのメニュー。うーん、フル・イングリッシュ・ブレックファーストとフィッシュ・アンド・チップス推し。イギリスで最もポピュラーなメニューがこの2品なのかなぁ?

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メインデッキには、テーブルのある席がたくさんあるんだけど、あまりお客さんはいないみたい。閑散期だからなのかなぁ?

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フードコートは、料理ごとにカウンターが並んでおり、そこで料理を受け取り、料金を支払うカフェテリア方式。

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メニューを見てみるとフル・イングリッシュ・ブレックファースト、フィッシュ・アンド・チップス、チーズバーガー、バターミルク・チキン・バーガー、カレー、ラザニア。うーん、一番美味しそうなのはカレーかもしれないなぁ。フランスに到着してからサンドイッチを食べた方が美味しいかも。どうしても私はフランスをホームグラウンドに感じてしまう。

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フェリーの中は広くてゲームセンターもある。

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大型のゲーム機も置かれている。

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国際フェリーなのでフェリーの中には免税店もある。

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免税店の中は結構広い。いわゆる免税店の品揃えなので、ここで買うべきものは私にはない。それに、そもそも、もう荷物をこれ以上増やしたくない。

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もちろん、両替所もありフェリーの中でポンドをユーロに替えることもできる。

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スターバックスではビアポンプがあり、ビールを飲むことができる。と言っても、だれもビールなんて飲んでいない。まぁ、フェリーに乗るのは基本的には運転手さんだからかなぁ?パブらしく賑やかな雰囲気がない。イギリスのビール文化の最終地点なので、せっかくフット・パッセンジャーだし飲んでおくべきなんだと思うけど、パブの雰囲気ではないので、ここでビールを飲む気がしない。

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出港前にイギリスに最後のお別れをするために屋上のデッキに上がる。

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屋上のデッキに上ると雲が切れて青空が見えている。

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海岸線はずっとホワイト・クリフ“White Cliffs”が続いている。太陽の光を受けると、なんて美しい海の色なんだろう。

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このままずっと晴れてくれれば最高なんだけどなぁ。

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ホワイト・クリフに太陽の光が当たって輝いている。出港して、写真の構図的に港のクレーンが干渉しない位置でホワイト・クリフを見てみたい。

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いよいよフェリーはドーヴァーの港を出港し、陸地からどんどん離れていく。

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残念ながら雲がかかってしまい、せっかくクレーンなどの障害物もなくホワイト・クリフがきれいに見える位置なのに、太陽の光がないので輝かない。

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たった2泊のイギリス旅行だったけど、久しぶりのイギリス旅行はおもしろかったなぁ。やっぱりイギリスはロンドンだけではなく、地方を巡って「まだ知らない」イギリスをもっと知るべきなんだなぁと感じている。イギリスだけではない。スコットランドだって「まだ知らない」ので、私にとって「まだ知らないどこか」があふれている。

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フェリーはドーヴァー海峡を進み、グレートブリテン島がどんどん遠ざかっている。

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さようなら、イギリス。でも、「まだ知らない」イギリスを知るために、絶対にまた来る。

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そして、ロンドンで買ったフォートナム&メイソン“Fortnum & Mason”の紅茶や、カンタベリーで買ってしまったクラークス“Clarks”の靴や、スーパーでティーケーキが気になってしまい、いつも通りにイギリスで買い物をした結果、すでに45リットルの折りたたみバックはかなりいっぱいになっている。今回に関しては、このバックをパリまで持っていかねばならず、機動力がなく行動が制限されるために、脱スーツケースの旅ははっきり言って大失敗。

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2020年2月25日 (火)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(3)イギリス・ドーヴァーからフランス・カレーまでクルマなし(徒歩)でフェリーに乗る方法。

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セント・ジェームス・ストリート“St James Street”沿いのショッピングセンターから、ドーヴァー城“Dover Castle”がうっすら見える。時間があれば、ドーヴァー城に行ってみたいところだけど、今日は登ったところで景色は見えないだろうなぁ。

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ドーヴァーのフェリーターミナルに向かって海沿いの道を歩く。フェリーターミナルに続く道は片側2車線の道路で歩道もしっかりしており歩きやすい。

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このあたりの地層は石灰岩で、ホワイト・クリフ“White Cliffs”と呼ばれている。かつては、イギリスとフランスはつながっており、ドーヴァー海峡を隔てたフランスのグリ・ネ岬“Cap Gris-Nez”の石灰石と成分が共通するのだと言う。

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ホワイト・クリフをよく見ると、崖の途中にトンネルのようなものが見える。おそらく、要衝であるドーヴァーは、崖が地下要塞となっているんだろう。

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大きな道路からホワイト・クリフの標識に従って細い道に入る。

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おそらく旧道なんだろうなぁ。ホワイト・クリフ沿いに家が並んでいる。

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ホワイト・クリフは高い壁。天然の城壁になっている。実はホワイト・クリフ観光をしようか迷っているんだけど、この壁の上まで行くのは大変な気がしてきた。

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トヨタ・アイゴ“Aygo”は、ダイハツ製のリッターエンジンだし、右ハンドルバージョンがあるので、そのまま日本でも売れるけど、きっと日本ではAセグメントのクルマは軽自動車があるから売れないだろうなぁ。

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デザイン性はあると思うんだけど、後部座席も狭そうだし、日本では居住性重視のダイハツ・トール(トヨタ・ルーミー)に負ける気がする。

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絵になる風景だけど、石灰岩って風化して崖崩れになったりしないのかなぁ?

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時間的にはフェリーの時間まで1時間半くらいは余裕があるのでホワイト・クリフに行こうと思えば行けるんだけど、どうしようかなぁ?ホワイト・クリフに行くために確保してある1時間半なんだけど。

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予想通り、長い坂道を上がって崖の上に行くみたいなんだけど、イギリスのおみやげが詰まった折りたたみバックを持っているので、今日はまったく機動力を失っている。坂を登るのにどれくらい時間がかかるんだろう?崖の上から見下ろせば絶景なのかもしれないけれど、今日は曇り空だから、海はきれいに見えないだろうし、どうしようかなぁと本気で悩む。

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坂道を登れば、ホワイト・クリフのビジターセンターがあることはわかっている。坂道を降りれば、ドーヴァーのフェリー・ターミナル。本気でどうしようか迷っている。

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悩んでみた結果、ゆったりとした坂道だけど、かなりの距離と高低差があり、天候回復も望めそうにないことから今回はホワイト・クリフのビジターセンターに行くのは断念することにする。そう、私の旅は行き当たりばったり。事前になんとなく計画していても、天候などの理由で計画通りに行動をしないこともある。私の考え方は、今回が終わりじゃない。再び、ドーヴァーを訪れたときに行けばいい。

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フェリー・ターミナルに向かうことにする。赤いラインに沿って歩く。

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赤い線は、信号のほうに曲がっている。

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押しボタンの信号がある。

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横断歩道を渡る。赤いラインに従って左側に曲がる。

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横断歩道を渡ったら道路沿いの道を赤いラインに沿って歩く。

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車道を横断するんだけど、今度は信号がない。

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“LOOK RIGHT”に従って、右側から来る車両に注意しながら車道を横断する。

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案内標識は“Foot Passengers”は右に曲がるように示している。ここで赤いラインから外れる。

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長距離バスのナショナル・エキスプレス“National express”のバス停がある。ここからでも長距離バスに乗れるのかなぁ?

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ゴールであるパッセンジャー・ターミナル“Passenger Terminal”の建物に到着。

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無事にフェリーに徒歩で乗る人“Foot Passengers”のためのターミナルに到着。

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レンタカーの看板があるので、フェリーで海を渡り、ここでクルマを借りることもできるのかなぁ?

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2019年3月現在、徒歩でドーヴァー・カレー間のフェリーに乗れるのは“P&O Ferries”一社しかない。ホワイト・クリフに行く時間を1時間くらい確保していたんだけど、行くのをやめてしまったので、予約した便に乗るにはかなり早くフェリーターミナルに着きすぎてしまう。

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この窓口でチェックイン。ホワイト・クリフに行く時間を確保していて、ドーヴァー12:05発カレー14:35着のフェリーを予約していたんだけど、1本前の11:10発のフェリーに変更してもらえることになる。そもそも、閑散期ということもあって、予約せずに当日にチケットを買っても問題なさそう。

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フェリーのチケットは簡単なものだけど、一応、名前は入っている。

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待合室のベンチに座る。待合室にはカフェがあるだけで、免税店はおろか、お店もない。もしも、イギリスでお菓子などを買いたかったら、ドーヴァーのマークス&スペンサーが最終地点で、ターミナルでは買い物はできない。いよいよ、今回の「ドーヴァー海峡を渡る旅」のハイライトであるフェリーに乗ってフランスに渡る時間が近づいている。

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2020年2月22日 (土)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(2)カンタベリーから2階建ての路線バスで海峡の町、ドーヴァーへ。

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デジタルカメラだとLED表示がうまく映らないことがあるんだけど、行先表示は“15 Dover”と表示されている。D4番乗り場から15番バスに乗ればドーヴァーまで行くことができる。

Stegecoach
https://www.stagecoachbus.com/routes/south-east/15/canterbury-dover/xfao015.i

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せっかくなので2階建てバスの最前列に座る。バスはほとんど乗っている人はおらず、2階席は私の他はおじさんがひとりだけ。

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窓ガラスは曇ってしまっていて、せっかく最前列なのに何も見えない。写真を撮ろうとしてもなにも映らない。窓が曇っているので景色を楽しむのをあきらめていたら、まさかの出来事が起きる。なんと、後ろに座っていたおじさんが、私がカメラを持って写真を撮ろうとしているのが見えた様子で、わざわざやってきて、自分のハンカチで窓を拭いてくれる。観光客のために、自分のハンカチを濡らして窓を拭いてくれるなんて、イギリス人の紳士って、なんて親切なんだろう。

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ドーヴァーまでの運賃は5.7ポンドで鉄道よりも安い。そして、鉄道よりもバスの方が本数が多い。

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親切なおじさんのおかげで、バス旅を楽しむことができる。それにしても、なんて言う「おもてなし」なんだろう。たった一人の紳士のために、私はイギリスのことが好きになり始めている。

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バスはドーヴァーに到着。窓を拭いてくれたおじさんに挨拶をして別れる。ペンスター・ロード“Pencester Road”というバス停が終点みたい。バスはすぐに折り返しカンタベリーに向かう。

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ドーヴァーにはバス・ステーションはなくて、ペンスター・ロード“Pencester Road”のバス停が町の中心みたい。バス乗り場の屋根にはハトの群れ。ドーヴァーでも道路が濡れているけれど、雨は降っていない。

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ドーヴァーの鉄道駅の場所は出発前に予習してきたけど、バス乗り場までは調べていない。現在地を知るために地図を見る。どちらにしろドーヴァーは大きな町ではない。

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赤い点が現在位置。むしろ、鉄道駅“Dover Priory Station”よりもバスストップの方が町の中心にあることがわかる。海沿いの道まで行って、緑色の道を海沿いに歩いていけば、事前に調べていた通り、フェリーターミナルに歩いて行ける。

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バス停の前はペンスター・ガーデンズ“Pencester Gardens”という公園になっており、小さな川が流れている。すぐに海なので河口に近いと思うんだけど、とても小さな川。

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町の真ん中に大きな公園がある。時間があるので、ドーヴァーの市街地を歩いてみたいんだけど、どっちに行けばいいんだろう?

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ホワイト・クリフ“White Cliffs”の方に進めば、きっとフェリーターミナルに行けるに違いない。

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だけど、私の旅は行き当たりばったりでまっすぐ進まない。教会が気になってしまい、寄り道をすることにする。

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現在の聖メアリー教会“St Mary's Church”は、12世紀に建てられたノルマン建築を基礎として、19世期になって再構築されたもの。ドーヴァー海峡を渡ってカンタベリーへの巡礼者を迎えていたが、イギリスの歴史における他の修道院と同様に16世紀に一度は閉鎖されるが、イギリス国教会の教会として存続する。

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教会の前を通るキャノン・ストリート“Cannon Street”のあたりがドーヴァーの町のメインストリート。

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もちろん、フランスで街中にカフェがあるように、ドーヴァーにもパブがある。イギリスの最後にビールでも飲もうかと思ったんだけど、朝からビールの気分じゃない。どうも、パブというとビールの印象が抜けないんだけど、カフェとして使うこともできるはずなので、普通にフランスのカフェと同じようにコーヒーを頼めばいいんだろうけれど。

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マーケット・スクエア“Market Square”に向かう歩道ではマーケットが開かれている。私は生活感を感じることができる市場が大好きなので、つい興味を持ってしまう。

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ディスプレイの仕方は仕入れたままの箱に入っている感じで合理的な印象。

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フランスでは見かけない巨大なマッシュルームが売られている。イギリスでは、この巨大マッシュルームが普通なのかなぁ?ドーヴァー海峡を渡ったフランスでも売られているのかなぁ?私が見る限り、イギリスで売られている野菜で、この巨大マッシュルームがイギリスのローカルな野菜かもしれないなぁ。

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そして、イギリスに独自性を感じるのは、カンタベリーでも気になっていたけれど、日本の八百屋さんにも通じる、「かご」一盛りでいくらという売り方。

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果物もいろいろな種類が売られており、そして、生鮮食料品は安い。

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野菜の種類も豊富。

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芽キャベツは日本ではあまり見かけないかなぁ。

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キャベツやカリフラワーも美味しそう。

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英語だからわかるようでわからない。値札を見ながら英語のお勉強をしていると、私は「まだ知らない」繊維のかたまりのような丸いセレリアック“Celeriac”とひょうたんのようなバターナッツ“Butternut”が気になってしまう。やっぱり、市場っておもしろい。

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そして、私はお花屋さんで、季節の花を見るのが好き。

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短いマーケットを抜けてマーケット・スクエアへ。

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ドーヴァー博物館にある観光案内所で町の地図をもらう。ドーヴァーの町は大きな街ではないので地図も簡単なもの。防衛上の要衝らしく、お城や近代になってからの要塞などもあり、時間があったら巡ってみるのもおもしろいかも。

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丘の上に霞んで見えるのがドーヴァー城。今回はドーヴァー城の見学はしない予定。

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イギリスの右ハンドル仕様のプジョー208。日本に来るプジョー208も同じラインで作られているんだろうなぁ。

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フェリーターミナルに向けて海の方向に歩いていくと、駐車場のある近代的なショッピングセンター。

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ドーヴァーにもマークス&スペンサーがある。イギリスを出る前にここでおみやげになる食料品を買えばよかったなぁ。すでに、昨日のうちにカンタベリーで折りたたみバックいっぱいにイギリス土産を買ってしまったので、おみやげを足す余裕はないので、立ち寄らずに港に向かうことにする。

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2020年2月19日 (水)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(1)カンタベリーでの朝ごはんは、フル・イングリッシュ・ブレックファースト。

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2019年3月2日、土曜日。イギリス、カンタベリーで迎える朝。テレビを見る理由は天気予報を見るためだったりする。私の旅は行き当たりばったりで、事前に綿密に周遊コースは決めていない。私は美術館よりも町の風景を見るのが好きなので、雨が降らなければ町歩きが主体になるし、雨だったら美術館や博物館などを増やすことになる。

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3月なのに、台風みたいな低気圧が来ているけど、今日のドーヴァーは大丈夫かなぁ?フェリーが欠航になると、ルート変更が面倒。それに、すでにフランス・カレーからパリまでのTGVを予約してしまっている。

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日曜日になっても低気圧が接近していないから、パリに行っても晴れることはなさそうだけど、雨は大丈夫そうかなぁ?

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ホテルの朝食レストランに行って、朝ごはんを食べることにする。3階くらいだったら階段でも苦にならない。

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朝食レストランに入ると一番乗り。と言っても、大きなホテルではないのでそんなに宿泊客はいないんだろうけど。

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ベジタリアン・ブレックファースト“Vegetarian Breakfast”、フル・イングリッシュ・ブレックファースト“Full English Breakfast”、エッグベネディクト“Eggs Benedict”、エッグ・フロレンティーン“Eggs Florentine”、スクランブルエッグ“Scrambled Eggs”から選択できるようになっている。スクランブルエッグは、マッシュルーム、ほうれん草、ソーセージ、ベーコンから選択可能。ここは、フル・イングリッシュ・ブレックファーストでしょう!

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メインのおかず以外は、テーブルから自由に選択できる。

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と言っても、クロワッサンとジャム類、フルーツがあるくらいであまり選択肢はない。

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メインのおかずがなければ、かなりシンプルなコンチネンタル・ブレックファースト。ロンドンに来てから、薄い食パンをトースターでクリスピーに焼いて食べるのがちょっと気に入っている。

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暖かいクリスピーなトーストにバターとジャムをたっぷり塗って食べるのが美味しい。

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そして、暖かい料理であるフル・イングリッシュ・ブレックファーストが運ばれてきた。朝からベーコンなどの肉類もたっぷり載っている。朝からがっつりと暖かい食事を食べるのはいいかも。ホテルのホットミールのおかずって、これらのおかずが元になっていることを知る。

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昨日のロンドンのホテルもこのヨーグルトだった。普通にスーパーで売っているものなんだろうけれど、イギリスのこのヨーグルト、クリーミーで美味しくてお気に入り。

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ホテル“Pilgrims Hotel”をチェックアウトして、ドーヴァーに向かうことにする。道路が濡れているので、夜は雨が降ったのかなぁ?

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昨晩、すでにドーヴァーまでのバスの時刻は調べてあり、時間に余裕があるのでまだ昨日は通っていない道を歩くことにする。

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この道の名前は“The Friars”。修道士の道だったのかなぁ?

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確かに“The Friars”を歩いていると、カンタベリー大聖堂が目の前に見えてくる。

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私は大都市よりも、ヨーロッパのいなかが好き。イギリスの地方都市もおもしろい。ロンドンだけを見て、イギリスを16年間も訪れないなんて、もったいないことをしていたのかも。もっとイギリスの田舎を歩き回ってみたい。

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コッツウォールズや湖水地方をいつか巡ってみたいなぁ。日本と同じ右ハンドル、マニュアルのクルマなんだから、運転もできるかも。それに、普段から右ハンドル、マニュアルのプジョー208に乗っているわけだから、ひとりレンタカーでも行けるかなぁ?

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カンタベリー大聖堂の入口にある広場、バター・マーケット“Butter Market”に出る。

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まだ朝早いので、大聖堂の入口であるクライストチャーチ・ゲートは閉じられている。

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マーセリー・レーン“Mercery Ln”を通り、メインストリートへ向かう。

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昨日の夕方にも見ているけれど、セント・ジョージ・ストリート“St George's Street”では、マーケットが開かれている。“Sweet crisp Conference Pears”、“Lovely Pepper”、“Sweet to Eat Cantaloupe Melons”、そして“Fresh Local Braeburn Apples”など、書かれているポップを読むのがちょっと楽しい。

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これは“Lovely Hass Avocados”。“Hass Avocados”というのは品種のことみたい。

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3月にプラムやネクタリンが売られているけれど、どこで獲れたものなんだろう?

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“Sweet Seedless Satsuma”は、日本の「温州みかん」なんだと思うけれど、なぜイギリスでは「みかん」が「さつま」なんだろう?「さつま」は薩摩?薩摩とイギリスが戦った薩英戦争、そして幕末に薩摩藩と長州藩主導による倒幕を背後で援助をしていたイギリスとの関係があるのかなぁ?イギリスでは「みかん」のことを“Satsuma”と言うのが当たり前だとしたら、きっと、イギリス人は「みかん」のことを日本人は「サツマ」と言うと思っているに違いない。イギリスに来てみないとわからない発見があるから、私の行き当たりばったりの旅はおもしろい。

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毎週水曜日にはマーケットが開かれるみたい。もっと大きなマーケットなのかなぁ?私は世界どこへ行っても、その土地での生活がわかるような市場を見るのが大好き。

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フランスだと広場にあるのはカルーゼル“Carrousel”のことが多いけれど、カンタベリーではメリーゴーラウンドではなく、コーヒーカップ。遊園地みたいにクルクル回転するのかなぁ?

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私は季節を感じられるお花屋さんを見るのも好き。

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チューリップがたくさん売られており、春を感じる。

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セント・ジョージ・タワー“St George's Tower”まで来れば、近代的なショッピングセンターがあり、その裏手がバスターミナル。

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バスターミナルに向かい、ドーヴァー行きのバス乗り場を探す。昨日のうちに観光案内所でバスの時刻表を手に入れてあるので、D4乗り場を探すだけ。

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これからバス乗り場を探そうとしているときに、一番手前にD4乗り場を発見。写真にはLED表示が写っていないけど、すでに“Dover”と行先表示が出ているバスが停車しており、迷うことなくあっさりとバスを発見。イギリスって地方都市でも2階建てバス。2階建てバスでドーヴァーへ向かう。

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2020年2月16日 (日)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(7)カンタベリーでのお買い物大失敗、カンタベリーで夕ごはん。

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カンタベリーの観光スポット巡りを終えて、ふとパブが目に入る。“St Peter's Church”のすぐそばにあるパブ“The Cricketers”でビールを飲むことにする。

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お店に入り、カウンターでビールをハーフパイントで注文。

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お昼も飲んだような気がするけれど、カンタベリーの地ビールは“Whitstable Bay”。

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カウンターでビールを立ち飲み。フランスやイタリアだったら、カフェでエスプレッソだけど、パブでビールっていいかもしれない。2日目にして、パブに入ってビールを飲むのが楽しくなってきた。

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今日はカンタベリーに宿泊して、明日のお昼のフェリーでドーヴァー海峡を渡ってしまうので、イギリスのものを買うんだったら、今日が最後のチャンス。町歩きの途中で見つけたショッピングセンターに行ってみることにする。

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セント・ジョージ・ストリート“St George's Street”では、マーケットが開かれている。

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小さい屋外マーケットだけど、イギリスで生鮮食料品をマーケットで売られているのを見るのって初めてかも。イチゴが2パックで2ポンドって安い気がする。外食は高いけれど、生鮮食料品は安い。

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イギリスらしさって見つけられるのかなぁ?そもそも、果物は暖かいところで作られたもので、輸入品ぽいんだけど。

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ちゃんと見ていないけれど、かごに盛られたフルーツは、一盛りでいくらという売り方なのかなぁ?日本の果物屋さんみたい。

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セント・ジョージ・ストリート“St George's Street”には、セント・ジョージ・タワー“St George's Tower”が道の真ん中にぽつんと建っている。現在は塔のみとなっているけれど、かつてはセント・ジョージ・教会“St George’s church”がここにあり、劇作家のクリストファー・マーロウ“Christopher Marlowe”は、ここで洗礼を受けたと言われる。

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バス・ステーションに隣接する近代的なショッピングセンター・城壁内にあるホワイトフライアーズ“Whitefriars”。規模は大きくはないもののデパートの「フェニック」“Fenwick”が入っていたり、スーパーマーケットもある。

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ふとクラークス“Clarks”のショップを見つけてしまう。クラークスのシューズは日本で買うとものすごく高いんだけど、イギリスで買えばそうでもないことは知っている。だけど、大きな問題があり、今回はスーツケースの旅ではなく、リュックサックひとつの旅。ずっと靴を持ち運び続けなくてはならなくなってしまう。

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でも、日本で買うと倍くらいの値段がして、1万円を切ることなんてない。明日、ドーヴァー海峡を渡ってパリのホテルまで運ぶことができれば、なんとかなるかなぁ?ほとんど移動なので、手荷物を持って歩き回ることもないだろうし。今の靴はそんなに重くない。早くも折りたたみバックを出動させる決心をして、クラークスの靴をお買い上げ。「脱スーツケースの旅」の意向に反したお買い物をしてしまい大失敗。事実上、今回の「脱スーツケースの旅」はこの時点で失敗したことが濃厚。

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カンタベリーには、マークス&スペンサーもあり、イギリスの食材を購入することもできる。プライベートブランドはマークス&スペンサーはいろいろあるので面白い。

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すぐ隣にはテスコ“Tesco”もある。

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だいぶ薄暗くなってきたけれど、夕食にはまだ速いし、靴やスーパーで購入したおみやげを持ち歩きたくないので、ホテルに戻ることにする。ブチャリー・レーン“Butchery Ln”は、肉屋さんがあったのかなぁ?

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カンタベリーでこの風景が一番好きかも。この写真はCanon Powershot G9Xで撮影したもの。色彩が温かみのある感じに撮れている。

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同じ場所をiPhone XRで撮影したものは、夕方で曇り空なのに空が青い。コントラストがはっきりしていて色彩が強調されており、絵としてはきれいな感じはするけれど、少し調整しすぎな感じ。しかし、パリのカウントダウンイベントで実感したんだけど、暗くて光がないところだと、iPhone XRの方がぶれない。今回のように、荷物を削減したいときは、作品として写真を撮るわけでなく、スナップ写真だったらもうカメラは持たずにiPhoneだけでも十分なのかもしれないなぁ。

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近代的な劇場「マーロウ・シアター」“The Marlowe Theatre”の向かいにある、3階建ての小さなホテル“Pilgrims Hotel”に戻ってくる。

Pilgrims Hotel
https://www.pilgrimshotel.com

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エレベータはないので階段を上り、部屋に戻る。夕食の時間まで部屋でのんびり過ごす。

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夕食の時間になり、お昼と同じレストランというのも芸がないんだけど、建物の雰囲気がよいので、再びオールド・ウィーバーズ・ハウス“The Old Weavers House”に行くことにする。それに、ホテルから近い。

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昼も夜も同じレストランに入ると、たいてい、店員さんに「昼も来たよね?」と聞かれる。

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夕食前にはカンタベリーでずっと飲み続けているビール“Whitstable Bay”を1パイント。

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ローストビーフ“Roast Beef with gravy and horseradish”を注文。温野菜とローストポテトがついてくる。

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パイ“Pie”と同様に、ヨークシャープディング“Yorkshire pudding”のプディング“Pudding”というのもよくわかない。プディングというよりは、むしろパイ。グレイビーソースのローストビーフは、半生ではなくちゃんと火が通っている。ホースラディッシュと相性がよく、美味しい。イギリス料理はまずいという「偏見」を持っていたんだけど、少なくともまずいということはない気がする。食事としては高級店に行っていないので感動的においしいと感じることはないけれど、間違いなく普通においしい。

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イギリス最後の夜なので、トラディショナルなイギリスのデザートと書かれていたので、デザート“Treacle Sponge Pudding”も注文してみる。カスタードソースがかけられたスポンジケーキ。甘いけど、美味しい。

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そして、甘いケーキを食べた後はコーヒーが飲みたくなる。ようやくイギリスのレストランも慣れてきた感じ。

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オールド・ウィーバーズ・ハウスを出る。夜も建物の雰囲気がいい。

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メインストリートを歩く。地方都市なので夜になると人通りが少ない。

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マセリー・レーン“Mercery Ln”から見たカンタベリー大聖堂の夜景。

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ホテル“Pilgrims Hotel”に戻る。

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イギリス旅行で最後の夜はバスタブにお湯を溜めて、足を伸ばしてお風呂に入って幸せな気分。

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2020年2月13日 (木)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(6)カンタベリーの街歩き。

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地図も見ずにさまよい歩いてたどり着いた庭園からカンタベリー大聖堂を背後から見る。

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庭園をさらに奥に歩いていくと、本来は一般の観光客が通ってはいけないゲートだったみたいだけど、門番の人から通っていいよという許可を得て、城壁外に出てしまう。観光案内所でもらった「見どころガイド」で地図の見学ポイントで世界遺産である「聖アウグスティヌス修道院」に向かうことにする。

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ゲートを出ると、聖アウグスティヌス修道院“St Augustine's Abbey”のFyndon Gate(Great Gate)が正面に見る。この修道院は598年に設立されるが、ヘンリー8世の宗教改革により1538年に解散している。もともとはセント・アウグスティヌスによって、アングロサクソン人へのキリスト教の布教させるために建てられたもの。この門のすぐ左手は“Canterbury Christ Church University”の入口になっており、大学生が多い。

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道路を渡り、振り返るとカンタベリー大聖堂の鐘楼が見える。私は専門家ではないので、根拠がある関連性は見出せないんだけど、ドーヴァー海峡を渡った北フランスやベルギーの鐘楼の文化の影響を受けていないのかなぁ?国境を接する地域って、相互に影響を受けやすい。だけど、陸続きのヨーロッパの国境と違って、海を隔てているので影響の受け方が違うのかもしれない。

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この門からは中には入れないみたい。

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聖アウグスティヌス修道院の観光用のゲートがあり、さらに先には世界遺産の聖マーティン教会“Church of St Martin”もあるので、観光案内所でもらった地図を見ながら歩く。

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カンタベリーの路地の風景。小さな教会“St Paul's Church”が見える。

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“The Cemetery Gate”と呼ばれる聖アウグスティヌス修道院の門。

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ロングポート通り“Longport”を歩くと、聖アウグスティヌス修道院の見学のための入口がある。ところが、11月から3月までの冬季は週末しかオープンしていない。ちゃんと「地球の歩き方」を読めば書いてあることなんだけれど。フェンス越しに、聖アウグスティヌス修道院を見ることができるけれど、ヘンリー8世の時代のローマ・カトリックからの離脱を目的とした宗教改革によって、修道院が閉鎖されてから教会は荒廃が進み、廃墟と化している。

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さらに観光案内所でもらった地図に「世界遺産」とされている、イギリスで最も古い教会と言われる聖マーティン教会を目指して歩く。途中で、グラマースクール“Barton Court Grammar School”から、下校時間にあたったみたいで、男女共に制服を着ている生徒が大勢出てくる。さすがに、制服姿の男子中学生や女子中学生をねらって写真に撮るわけにもいかず、写真には撮っていないんだけど、フランスでは制服姿の学生を私はほとんど見ない気がするので、学生服の学生を見るのが新鮮な光景。

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聖マーティン教会は、残念ながら冬季は火、木、土の11〜15時までしか開いておらず、残念ながら今日2019年3月1日は金曜日。聖アウグスティヌス修道院同様に内部の見学はできなかったけれど、イギリスにキリスト教を布教するためにカンタベリーに拠点が築かれたことは理解できた気がする。

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観光案内所でもらった地図で一番遠いポイントは聖マーティン教会だったので、あとは城壁内の観光ポイントを巡ることにする。右ハンドル仕様のプジョー208。日本に導入されるモデルは、日本と同じ右ハンドルのイギリスで扱われているグレードが入ってきやすいので、イギリスのプジョーのラインナップは要チェックだったりする。日本にはマニュアル車は入ってこないし、グレードによっては正規ディーラーでは販売されていないので、人によっては個人輸入している人もいるくらい。

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カンタベリーの町を守る城壁の前には黄色い水仙の花。

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城壁に沿って歩いているとバス・ステーション。ロンドンだけでなく、イギリスは地方でも2階建てバスであることを知る。大きなバスステーションで、鉄道だけではなくバスのルートを調べることも「イギリス地方の旅」には必要かも。

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バス・ステーションの周囲は近代的なショッピングセンターになっている。

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さらに観光案内所でもらった地図に番号が書いてある“Dane John Gardens”と呼ばれる庭園に向かう。

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この庭園には“Dane John Mound”と呼ばれる小高い丘がある。この丘はローマ時代からある墓で、ノルマン時代には、“Motte and bailey castle”という様式のお城だったりしたこともあるみたいだけど、今では公園になっている。

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遊歩道も整備されているので登ってみることにする。

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思っていたよりも標高があり、カンタベリーの町を一望できる。

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カンタベリーの町に建つカンタベリー大聖堂。

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カンタベリーの最初のお城は、“Dane John Mound”に作られた“Motte”で木製のお城だった。その後、カンタベリーの2番目のお城として、この石造りのカンタベリー城が作られた。観光案内所でもらった地図には“Norman Castle”と書かれている。

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残念ながら、崩落の危険性があるため立ち入り禁止となっており中には入れない。

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さらに、路地を進むと、ガイドブックにも、観光案内所でもらった地図にも説明はないんだけど、聖ミルドレッド教会“St Mildred's Church”がひっそりと建つ。

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ガイドブックに載っていない路地の風景こそ、町歩きの楽しみ。

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ここにも病院ではなく救貧院としての“Hospital”がある。“Maynard & Cotton's Hospital”は、医療を必要とする人ではなく、高齢の貧しい人々の住まい。歴史的な場所ではなく、現在もおそらく高齢者が住んでいる。

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この時計がある建物もホスピタル“Hospital of Poor Priests”。かつては皮なめしの工場を13世紀に救貧院にしたもの。ヘンリー8世のよる宗教改革の影響を受ける前は、キリスト教会として困窮する人を救っていた。現在ではカンタベリー出身の劇作家であるクリストファー・マーロウ“Christopher Marlowe”に由来する展示場“The Marlowe Kit”として利用されている。

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細い路地を歩き、ストア川にかかる橋を渡る。水がある風景って美しい。夏だったら、緑が濃くなってもっと美しいだろうなぁ。

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ストア川をまたぐように小さなチャペル“Greyfriars Chapel”がある。この辺りはグレイフライアーズ・ガーデン“Greyfriars Gardens”と呼ばれる緑が多い公園になっている。かつては、聖フランシスコ会の修道院があったが、聖アウグスティヌス修道院と同様に、ヘンリー8世の時代の宗教改革により、1538年に修道院は解散しており、このチャペルだけが残っている。

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観光案内所でもらった地図をもとに、カンタベリーの町をほぼ一周。賑やかなハイ・ストリート“High Street”に戻ってくる。

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その名の通り、セント・ピーターズ・ストリート沿いに立っているのは、“St Peter's Church”。かつて中世の時代には、メインストリート沿いに6つの教会があったと言われるが、現在もその場所にあるのはこの教会のみ。これで、観光案内所でもらった地図をもとにした今日のカンタベリーの観光スポット巡りは終了。きっと見逃しているスポットもあるとは思うけれど、それはカンタベリー再訪の時のお楽しみにとっておく。

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2020年2月10日 (月)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(5)オフシーズンは工事中のカンタベリー大聖堂。

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お昼ごはんを食べて、カンタベリーの町歩きを始めることにする。ちょっと時間が早いんだけど、ホテルでチェックインできるか聞いてみることにする。今回のホテルは、レストランのすぐそばにある“Pilgrims Hotel”を予約している。3階建ての小さなホテルで、“Pilgrims”の意味は巡礼なので、言ってみれば巡礼者のホテルという意味。巡礼といえば、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指すカミーノが有名だけど、ロンドンやウィンチェスターからカンタベリーを目指す巡礼路がある。

Pilgrims Hotel
https://www.pilgrimshotel.com

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すでに部屋に入ることができる。シングルの部屋は3階で、このホテルはエレベータなしなので階段で3階にあがる。どうも今回の旅行はエレベータとは無縁。シングルベッドが置かれたシングルルーム。

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3階なので屋根の傾きがある。鏡台があるのがかわいらしい。お茶を飲むポットも置いてある。屋根裏部屋みたいでかわいいお部屋。

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バスタブつきの部屋。バスタブも大きめ。

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私はホテルに到着したら、翌日分の着替えをハンガーにセットする。ロンドンで買ったフォートナム&メイソンの紅茶や着替え類はホテルの部屋に置いてしまい、リュックサックの中身をほぼ空っぽにして町に出る。観光地であり、巡礼地なので人通りが多くて賑やかな感じ。

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私の町歩きは行き当たりばったり。気になる風景を見つけると、つい路地に入ってしまい、まっすぐには進まない。迷子になることだって実はけっこうある。一人旅なので、道を間違えても、道に迷っても誰も文句は言わないけれど、連れがいる旅だとたくさん歩いた挙句に道に迷うという申し訳ないことになるかもしれない。

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私は観光名所でもなんでもない、路地の風景が好き。

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お昼ごはんを食べたオールド・ウィーバーズ・ハウスのすぐ脇にはストア川が流れている。水のある風景が美しい。

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“Eastbridge Hospital”または“Hospital of St. Thomas the Martyr”は、“Hospital”と言っても病院ではなく、貧しい巡礼者に宿泊サービスを行っていた施設。かつては病院と救貧院として機能していた。このイーストブリッジ・ホスピタルでは、現在でも“Almshouse”として、高齢者や生活困窮者に住まいを提供している。

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観光案内所を発見。まだ知らない町を歩く時には、観光案内所で地図をもらう。ちゃんと日本語版の「見どころガイド」がある。

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マルタに行ってから、出窓をみるとつい気になってしまう。お店はイギリスのチェーン店である「カフェネロ」“Caffè Nero”なんだけど、建物は古い。

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イギリスは、NPO団体が商店街に事務所をかまえており、高齢者団体のNPOだけではなく、がん研究の慈善団体“Cancer Research UK”の事務所がある。たいてい、このようなショップでは寄付を受けた衣類や日用品などを販売しており、それを販売することで資金源としている。

Cancer Research UK
https://www.cancerresearchuk.org/

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建物は雰囲気があるんだけど、お店はイギリスのサンドイッチのチェーン店である「プレタ・マンジェ」“Pret a Manger”が入っている。昔、一時期、日本にもあったような気がするんだけど、最近は見かけないなぁ。お店の名前からするとフランスっぽいんだけど、イギリスのサンドイッチのお店。

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マセリー・レーン“Mercery Ln”に入ると、カンタベリー大聖堂のクライストチャーチ・ゲート“Christchurch Gate”が見えてくる。

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小さな広場があり、奥にはカンタベリー大聖堂の鐘楼が見えてきた。

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このクライストチャーチ・ゲートは、16世紀になってから建てられたものみたい。

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もともとはロマネスク様式の教会で、現在の建物は12世紀の火災により、ゴシック様式にて建てられたもの。残念ながら現在は正面のファサードは工事中。15世紀に建てられたベル・ハリー・タワー“Bell Harry Tower”と呼ばれる鐘楼が立つ。この鐘楼は、ドーヴァー海峡を隔てた、世界遺産「ベルギーとフランスの鐘楼群」“Beffrois de Belgique et de France”の影響は受けていないのかなぁ?隣り合った地域だと相互の文化の影響が見られることが多いんだけど、ドーヴァー海峡を隔てているので陸続きと違うのかもしれない。

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カンタベリー大聖堂の歴史の中で注目すべきは「トマス・ベケット暗殺事件」だろう。当時の教会はローマ教皇の支配下にあり、言ってみればイングランド国王であっても、自分の国にある教会を支配下に置くことはできなかった。12世紀、カンタベリー司教だったトマス・ベケットと、教会を王の支配に置きたいと考えていたイングランド王ヘンリー2世との対立することとなる。

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対立の中で、ついに1170年12月29日、ヘンリー2世の命令を受けた4人の騎士により、トマスはカンタベリー大聖堂内で暗殺されて殉教してしまう。トマス・ベケットはローマ教皇アレクサンデル3世により列聖され、カトリックの聖人となる。聖人となった聖トマスへの巡礼を目的として、カンタベリーは巡礼地となり、多くの人たちが訪れるようになる。

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教会に入ると身廊には“Pulpitum”や“Choir Screen”と呼ばれる仕切りがある。

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さらに奥に進むと聖歌隊席“The Choir”が両側にある。

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天井を見上げると、ゴシック様式であることがわかる。

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トリニティ・チャペル“Trinity Chapel”は、“Thomas Becket Shrine”とも言われる。

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祭壇のうしろから見ると、床の上に1本のろうそく(に見立てたランプ)が見える。この1本のろうそくの下にかつてヘンリ8世に破壊された“Thomas Becket Shrine”があった。また、大聖堂内にはトーマス・ベケットが暗殺された場所に剣をみたてたオブジェもあるけれど、これは1986年に設置されたもの。

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オーディオガイドを借りればもっと理解できたかもしれないなぁ。それに、旅行記にまとまる時になってから、見逃しているスポットがあることに気がつく。トーマス・ベケットが暗殺された場所は訪れるべきだったかも。事前に予習をしておけば、こんなことはないのに、私の旅はその場で感じたインスピレーションを重視するので、いつもあまりガイドブックを読み込んでいない。

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大聖堂の周囲を歩く。

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大聖堂の裏手にあるこの建物はなんだろう?廃墟と言った方がいい感じだけど、歴史がある建物なのかなぁ?それともただの廃墟?

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何も表示がないので、歴史的なものであるのかはわからない。

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大聖堂の裏にある庭園では水仙の花がきれいに咲いている。

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そして、クロッカスの花。もう、春は近づいている。

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出口を探していたら庭園に迷い込む。庭園の背後には城壁が見えるということは、城壁で囲まれたカンタベリーの町は小さな町で、昔ながらの雰囲気を残している。イギリス地方の旅の入門として訪れたカンタベリーは、なかなかおもしろい町。

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2020年2月 7日 (金)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(4)ロンドンから日立製のジャベリンに乗ってカンタベリーへ。

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セント・パンクラス・インターナショナル駅“St. Pancras International”に戻り、カンタベリーに向かう列車に乗ることにする。オペレーターは、サウスイースタン鉄道“Southeastern Railway”。

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11〜13番ホームはエスカレーターを上ったところにある。

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12:12発のマーゲイト“Margate”行きは12番ホームからの出発。

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アシュフォード“Ashford”までは、ユーロスターも走る高速鉄道専用路線を通り、そこから在来線に乗り入れる。ロンドンからカンタベリーまで在来線で行く方法もあるけれど、せっかくイギリスに来たからには、日立製作所笠戸工場製の395形ジャベリン“British Rail Class 395 Javelin”に乗りたい。

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サウスイースタン鉄道のジャベリンが並んでいる。

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ユーロスターのホームが隣接しているけれど国際線となるために柵で囲まれている。現在のユーロスターは動力分散型のシーメンス製の車両。

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ジャベリンのドアのステップには“HITACHI”のプレートがある。このプレートだけが私が見つけられた唯一の日立製のあかし。

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座席は固定式で、進行方向逆向きの席もあるけれど、ヨーロッパでは進行方向逆向きでも気にされていない。

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日本製の車両なので珍しくもないのかもしれないけれど、トイレを見学。

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トイレ内には洗面所がついている。

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お昼時の出発のせいか、出発時間になってもガラガラ。

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事前にインターネットで列車指定で予約すれば13.6ポンドだけど、当日購入だと倍くらいの値段。

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定刻どおりセント・パンクラスを出発すると、ユーロスターと同じ高速鉄道専用線を走る。

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アシュフォード駅から在来線に入るために、速度も在来線並みに落ちる。

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のどかな田園地帯を走る。

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ロンドンからわずか56分でカンタベリー・ウエスト駅に到着。イギリスの鉄道は、パンタグラフから集電するのではなく第三軌条方式。

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私にとって初めてのイギリス地方の旅は、カンタベリー。

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カンタベリー西駅は平屋建てで、駅前は住宅街のような雰囲気。

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大きな町だと思っていたんだけど、駅前にお店やパブもない感じで、低層の住宅が並ぶ住宅街の雰囲気。うーん、勘だけではどちらに歩いていけば中心部なのかわからない。そういう時は、他の人の流れについていくしかない。人の流れに従って、駅を出て右手に進む。

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前の人についていくと、カテドラルや観光案内所の表示が出てきたので、突き当たりを左に曲がる。

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商店があるし、町の雰囲気になってきた。そして、正面には城門が見える。

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ウエスト・ゲート・タワー“West Gate Towers”は、14世紀に建てられた、現存するイングランドで最大の門。2つのタワーに挟まれたところに門がある。町の入口に門があるということは、カンタベリーは城壁に囲まれた城塞都市。縦長の「狭間」も見えるので、外敵からの防衛のためのもの。

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ウエスト・ゲートの外側には川が流れていて、防衛上のお堀の役割をしているのだろう。

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ウエスト・ゲートからカンタベリーの町に入る。町の真ん中をまっすぐ道路が伸びており、低層の建物が並んでいる。イギリスの地方都市の雰囲気を感じたかった私にとっては、理想的な雰囲気かも。

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地方都市が好きな私は、木組みの家もあり、メインストリートを歩いているだけで楽しい気分になってしまう。

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カンタベリーに来て、すでに13時を過ぎているので、まずはお昼ごはんを食べよう。この建物なんてなかなか雰囲気がいい。オールド・ウィーバーズ・ハウス“The Old Weavers House”というレストランに入ってみることにする。

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パブではなく、ちゃんとしたレストランみたい。

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私はこういう雰囲気のレストランが好き。

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お店の人にローカルなビールはどれ?と聞いて、ローカルなビールの“Whitstable Bay”を1パイント。

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料理は“Beef Steak & Guinness Pie”。揚げたてのチップスがついてくる。パイと言っても、一緒に焼かれたわけではなく、料理の上に載っているだけの感じ。どうも、イギリスにおける“Pie”の定義がよくわからない。まぁ、私は「概念」が頭の中で凝り固まってしまうのが怖くて、何事も「概念」や「定義」に縛られて考えないようにしているので、大した問題じゃないけど。

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載せてあるだけのパイの下には、ビーフの煮込み料理。もともと煮込み料理が好きなので、イギリス料理、私がずっと持ち続けいた「偏見」以上に美味しい。やっぱり、実際に自分の目で見て、肌で感じ、味わってみないと真実はわからない。

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実はあとでガイドブックを確認すると、ちゃんとこのレストランは掲載されていた。オールド・ウィーバーズ・ハウス“The Old Weavers House”は、町の中を流れる川沿いにあり、絵になる風景。イギリスの地方の雰囲気を感じながらのお昼ごはん、なかなか幸せな気分。

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2020年2月 4日 (火)

ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(3)魔法魔術学校へ向かうキングズクロス駅9と3/4ホームへ。

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フォートナム&メイソンで紅茶を買って、王立芸術院“Royal Academy of Arts”の中庭に入ると、ぽつんと一軒家が立っている。歴史がある建物であるかもしれないけれど、ここにずっと建っていたものではない感じ。

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私の旅は行き当たりばったり。バーリントンアーケード“Burlington Arcade”が気になってしまう。一番手前のお店はフランスのラデュレ“Ladurée”。マカロンを食べたいところだけど、これからパリに向かうのにロンドンで食べる必要はない。

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ガイドブックに載っているような観光名所よりも、ぶらぶらと街を歩くのが好き。そして、興味を持ったら寄り道をしてしまう。たまに方向を失ってしまうんだけど、迷いながらさまようのが好き。今日はお昼までにカンタベリー行きの列車が出るセント・パンクラス駅に行けばよく、あらかじめ予定は決めていない。

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このお店はショーケースにパンが置かれている。テーブルがあるのでカフェかレストランなのかなぁ?

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香水で有名なアトキンソンズのシンボルであるクマ。

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ニュー・ボンド・ストリート“New Bond St.”に出る。このあたりは高級ブランド店が並ぶショッピングストリート。中低層の建物が並び、落ち着いた雰囲気。

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小さなお店が並ぶロイヤル・アーケード“The Royal Arcade”の入口。

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歩いてみて感じるのは、もっと、どっぷりロンドンを歩いてもいいかもしれないなぁ。町の魅力って、ぶらぶら歩いてみないとわからない。どうしても、最初の訪問はガイドブックを見ながらの観光名所を巡ることが主体となってしまうけれど、すでに観光名所巡りが一段落した2回目、3回目の訪問でこそ、余裕をもって本当のその町の魅力を感じることができるのかもしれない。私はものごとをとらえるときに、できる限り多角的に見るようにしている。そして、一歩下がって全体を見るようにしている。どうしても最初の訪問だと目の前のことしか見えなくなってしまう。

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北へ向かって歩いていくと、高い建物が増えてくる。

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ガイドブックにも載っていないような小さなデパート「フェニック」“Fenwick”。

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そして、オックスフォード・ストリート“Oxford St.”に出ると、またデパート「デベナムズ」“Debenhams”がある。百貨店は、日本では減少傾向にあるような気がするけれど、ロンドンでは、中小の百貨店が生き残っている。まぁ、日本よりも極端な階層社会であり、貴族の流れを汲む上流階級“Upper Class”の購買層が存在するからだろうけれど。

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ジューススタンドに並ぶフルーツが美味しそう。

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ガイドブックにも掲載されている百貨店の「セルフリッジ」“Selfridges”は、オックスフォード・ストリート沿いの大型店舗。

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セルフリッジに入ってみると、ゆったりとした雰囲気。

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服などには興味はないので、食料品売り場を目指す。カウンターがあって、その場で食事も楽しめるみたい。

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私はその国で食べられているものを知るのが好き。食料品売り場が広くて、見てまわるのが楽しい。

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ロンドンのレストランで食事をすると高いけれど、パイなどのお惣菜は安い。ホテルに持ち帰ってお惣菜ディナーもおもしろいかもしれないなぁ。ロンドンは1泊だけではもったいないかも。

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地下鉄の乗り換えは、世界どこでも面倒なので、セント・パンクラス駅まで乗り換えなしで行けるオックスフォード・サーカス駅“Oxford Circus”まで歩くことにする。デパートのジョン・ルイス“John Lewis”があり、オックスフォード・ストリートにはデパートが乱立している。

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デパート巡りをするにはリバティ“Liberty”も見るべきなのかもしれないけれど、そろそろセント・パンクラス駅に向かうことにする。

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オックスフォード・サーカス駅からヴィクトリア・ライン“Victoria Line”に乗る。

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ロンドン地下鉄に乗るのも今回の旅ではこれが最後。

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キングス・クロス・セント・パンクラス駅“King's Cross St. Pancras”で降りる。

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案内表示を見ながら、カンタベリーに向かう列車に乗るためにセント・パンクラス・インターナショナル駅“St. Pancras International”を目指す。

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セント・パンクラス駅はパリやブリュッセルに向かうユーロスターの発着駅でもあり、近代的な駅舎。わざわざドーバー海峡をフェリーで渡らなくても、ここからユーロスターに乗れば、あっという間にパリに着いてしまう。今の時間だったら、昼過ぎにはパリに着けるだろう。

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フェリーが出るドーバーへも高速列車で行けてしまうけれど、私の今日の目的地はカンタベリー。カンタベリーに向かうには12:12発のマーゲイト“Margate”行きに乗る。まだ出発までは40分くらいある。

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インターネットで購入した切符は、決済に使ったクレジットカードを挿入するだけで簡単に発券できる。

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時間があるのでセント・パンクラス駅のすぐ隣にあるキングス・クロス駅に行ってみることにする。

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現在の近代的なセント・パンクラス駅は2007年のユーロスター乗り入れ時に作られたもので、もともとのセント・パンクラス駅の建物には時計塔がある。

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キングス・クロス駅は、ハリー・ポッターシリーズの第1作「ハリー・ポッターと賢者の石」にて、主人公のハリーがホグワーツ魔法魔術学校“Hogwarts School of Witchcraft and Wizardry”に向かうための列車ホグワーツエキスプレス専用の9と3/4ホームがある駅。駅の外まで列ができているけどなんだろう?

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ハリー・ポッターシリーズの作者であるJ.K.ローリング“J.K.Rowling”は、「ハリーポッターと賢者の石」を執筆時、幼い子供を抱えた母子家庭で貧困状態にあり、「生活保護」を受給していた話は有名な話。人生の中で病気や怪我、出産等により働けなくなり一時的に貧困に陥ることは誰にでもあることであり、日本でも一時的な貧困状態であっても制度上は生活保護が適用されるはず。しかし、スティグマの強い日本だったら「小説なんて書かずに低賃金のパートでもいいから働け!」と窓口で門前払いを受けて、「ハリー・ポッター」シリーズは誕生していないだろうなぁ。本来は日本でも一時的な「貧困」に対して気軽に利用できる制度であるべきなんだけど日本では難しいだろうなぁ。日本では資産を持たず、働かなければ収入を得られない労働者と思われる人々も生活保護に対して批判的なコメントをしているのがおもしろい。少なくとも、労働者が病気や怪我、出産等で一時的に働けなくなることは誰にでも想定できることであるので、本来は労働者同士であればお互いさまなんだけど、生活保護に批判的な労働者は、よほど健康に自信があるのだろう。そう考えると、このシリーズが日の目を見たのはイギリスの社会保障制度のおかげかもしれないなぁ。駅にはハリー・ポッターのショップがある。

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列ができていたのは、キングス・クロス駅9と3/4ホームでの記念撮影。映画と同様にフクロウのかごが載ったカートが半分壁に消えるように設置されている。

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マフラーをつけて、スタッフがマフラーを空中に浮かし、その瞬間に写真を撮る。ちょっと楽しそう。時間があるんだったら撮ってもらいたいかも。

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キングス・クロス駅9と3/4ホームは、うーん、一人じゃなかったら、記念撮影にはよいスポット。次回、ロンドンに一人じゃなく来ることがあったら、ここで連れと一緒に記念撮影をしよう。問題は、旅の連れがみつからないことかもしれないなぁ。

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