冬のマルタ・ヴァレッタ一人旅5日目 ドバイ国際空港のぐるぐる問題(エミレーツ航空の機内食2016)。
エミレーツ航空EK108便ラルナカ経由ドバイ行きは15番ゲートからの出発。ゲートと言っても、ルア・マルタ空港にはボーディングブリッジはないので、すべてのゲートが沖止めバスゲート。
エミレーツ航空EK108便は定刻通り14:55の出発。まもなくボーディングが始まる。
エアバスA330のコンフィグレーションは、2-4-2の横8列の標準仕様。行きに乗ったエアバスA330と同様に、個人モニタは小さくて機内設備は古い感じ。エミレーツ航空といえば、新興エアラインで最新鋭の機材で最新のエンターテイメントシステムという印象が強いけれど、歴史を積み重ねてきたということ。
離陸後、さっそくコールドミール“Deli Platter”の機内食が出る。
ギリシャ領海の上空を通り、まもなくキプロス・ラルナカに到着。
キプロス・ラルナカに到着。すでに太陽が沈み暗くなっている。行きと同様にドバイまで向かう乗客はそのまま機内に待機となり、ラルナカから搭乗してくる乗客を待つ。
ここで少し心配がある。実は前回2011年8月にラルナカからドバイに向かうEK108便は、ドバイ国際空港着陸時に滑走路が混雑しており、ドバイ国際空港の手前で「ぐるぐる」旋回を続けて、着陸待ちになり到着が遅延となる。その結果、成田行きのEK318便への接続時間が少なくなり、到着時間にはすでにボーティングが開始の時間。乗り継ぎ時間が短くて、ドバイ国際空港に到着してからかなりせわしなかった記憶がある。そのおかげかどうかわからないけれど、成田行きEK318便の搭乗時にゲートでピンポンと鳴り、エアバスA380のビジネスクラスにインボラアップグレードとなったのはラッキーだったけれど・・・。
しかも2011年8月の時点では、シリア上空も問題なく通過できたのでドバイまでの最短ルートで飛行できたのに、今回は行きと同様に間違いなくシリアやイラク上空を回避する航路をとるので最短航路を飛ばない。迂回航路はさらに時間がかかるかもしれない。
キプロス・ラルナカ空港を定刻通りに離陸する。EK108便は、さっそくドバイとは関係ない方向を目指している。北上してトルコ領内に入るつもりなのかなぁ。ドバイでの乗り継ぎ時間は定刻に到着しても1時間30分しかない。2011年よりも「コンコースA」が新しく完成しており、しかもEK318 便は「コンコースA」から出発するだろうから、シャトルに乗って移動することになる。もしも遅延したら、接続できないということはないと思うけど、2011年と同様にドバイ国際空港で忙しい思いをすることになる。
1/16 EK108 MLADXB 14:55 01:25+1
1/17 EK318 DXBNRT 02:55 17:20
こんなにシリアとトルコの国境ぎりぎりに飛んで大丈夫なのかなぁ?このあたりでロシア軍の戦闘機が撃墜されたのではないのかなぁ。シリアのアレッポのすぐ北側を飛んでいる。
ここで2回目の機内食。チキンストロガノフとビーフシチューの2択で、チキンストロガノフを選択する。マルタで積んだのかキプロスで積んだのかはわからないけど、機内食としては美味しいほう。
シリアとイラクの上空をすっかり避けなければならないということはかなり遠回りになる。これでイランが安定した国家じゃなかったら中東系エアラインは飛ぶ航路がない。
残念ながら予想が当たり恐れていた事態が起き始めている。ドバイ国際空港が目の前にあるのに、空港の混雑による着陸待ちのために「ぐるぐる」と旋回が始まる。2011年と同様にEK108便は着陸が遅れる。
何回「ぐるぐる」をしたんだろう?ようやく「ぐるぐる」を脱出し、ドバイ国際空港に向けて後下を始める。
ドバイ国際空港に無事に着陸し、沖止めではなくコンコースBに到着。ボーディングブリッジが架かる。到着が遅れたものの、なんとか乗り継げるとは思うけれど、エミレーツ航空EK318便東京成田行きが発着するコンコースAまで向かうのが大変。なにしろ、手荷物検査を済ませて、コンコースAまではシャトルに乗って移動しなければならないので時間がかかる。
ボーディングブリッジを出たところで、「ナリタ」と空港係員が叫んでいる。どうやら通常の乗り継ぎ方法ではない救済措置がある様子。エミレーツ航空の中でもマイナー路線であろうマルタ発ラルナカ経由の便に対しても乗り継ぎをフォローしてくれるなんて、エミレーツ航空は新興エアラインから一流のエアラインに成長したんだなぁと感じる。
7~8人ほどで秘密の通路を通過し、用意されたワゴン車に乗せられて、コンコースAにワープ。
コンコースAのだれも並んでいない手荷物検査場を通過し、無事にコンコースAの出発ロビーに到着。最近のエミレーツ航空は最新鋭の航空機とは言いがたい機材も存在するけれど、それは歴史と信頼を積み重ねた証拠。イレギュラー時の対応、遅延時の乗客へのフォローなどができており、新興エアラインから一流のエアラインへ成長したのだなぁと感じる。
ラウンジに立ち寄る時間はないので、すぐに成田行きEK318便の出発ゲートを通過する。今回もピンポンと鳴ることを期待したけど、残念ながら今回はインボラアップグレートとならずに、エコノミーの搭乗券は問題なく通過。
EK318便の機材は、行きのEK319便と同じくボーイングB777-300ER。言うまでもなく、3-4-3の1列10席のコンフィグレーション。最近では、3-3-3の横9列のコンフィグのボーイングB777のほうが珍しい。
帰りのボーイングB777-300ERも個人モニタが小さい感じだし、電源はあるけれどUSBポートがないのでUSB充電ができない。たしか、2015年夏にジュネーブまで飛んだ時は、すべての区間が機材はB777で、すべての機材にUSBポートがあった気がするんだけど・・・。しかも、その時の帰りは今回と同じ東京成田線のEK318便だったと思うんだけど。
深夜2:55発でも、ちゃんと機内食が出る。ローストチキンかサーモンステーキの2択で、ローストチキンを選択。エミレーツ航空のドバイから積んだ機内食って、日本そばがついているのが好き。
信州そば
ローストチキン・タイムソース マッシュポテトと季節の野菜を添えて
ココナッツとマンゴーのケーキ
チョコレート
東京成田路線に古い機材があてがわれている理由がわかるような気がする。往復エコノミーフラットができてしまうなんて、ガラガラすぎる。こんなにガラガラじゃあ、インボラアップグレートなんてあり得ない。中央の座席4席を利用したエコノミーフラットのベッドは快適そのもの。プレミアムエコノミーの座席よりも、座席4席を利用したエコノミーフラットのベッドのほうがよほど快適。
中国上空あたりで2回目の機内食。和食とスクランブルエッグの2択だったので、和食のナイルパーチの味噌焼きを選択。焼き魚の味噌ソース添え、野菜の煮物とご飯とともに。
機内食を食べ終わった頃には、まもなく日本上空。そろそろ旅が終わろうとしている。マルタは狭い島国だから、5日間の休暇で行く弾丸旅行でもマルタ島内をもう少し周遊できるかと思っていたけど、少し時間が足りなかったなぁ。それはヴァレッタも見所があったし、イムディーナやラバトもおもしろかったので、良い意味で予想以上に見所があったから。もともと、私は1回の旅行でくまなく見るつもりはなく、いいなぁと思ったらまた訪れればいいというスタンスだけど、それにしてもマルタにもうちょっと滞在したかったなぁ。
無事にエミレーツ航空EK318便は成田空港第2ターミナルに到着する。サテライトへの到着となり、出口に向けて通路をひたすら歩く。このところ、エミレーツ航空を多用しているけど、年季の入った機材がある反面、今回のドバイ国際空港での遅延への対応などを見ていると新興エアラインから卒業して一流エアラインとして信頼できるエアラインに成長した気がする。現在のエミレーツ航空は価格的には最安値ではないけれど、コストパフォーマンスがよくて、機内も快適に過ごせて、信頼できるエアラインとして今後も利用していくことになるだろう。
税関審査を通過し、到着ロビーに出る。今回の旅行記「冬のマルタ・ヴァレッタ一人旅」だけど、はたしてマルタのおもしろさ、マルタの街歩きの楽しさをうまく伝えることができているのかどうかが少し心配だったりする。なにしろ、私が楽しんでいたことと言えば、建物の出窓を見るたびにおもしろいなぁと感じたり、日本車を見るたびにその出身地を探してその土地のことを想像してみたり、地下迷宮でロールプレイングごっこをしてみたり、今回は独自性が強すぎるかもしれないなぁ。独自性が強すぎると「独りよがり」になってしまい、マルタの持つ魅力そのものを伝えられていないのではないか。
スカイアクセス特急に乗って家路につく。車両は京浜急行の羽田空港行きの車両。最近、なかなか6日間の休暇が取れずに、休暇5日間で行く弾丸旅行ばかりだけど、今回の旅行はディスティネーションを、まだ知らないマルタにしてよかった。マルサシュロック、ゴゾ島、コミノ島など、今回のマルタ旅行を通じて自分の目で見てみたい場所が残っているために、マルタはいつか再びリピートすることになるような気がする。その時のために「ふっかつのじゅもん」を間違いなくメモしてゲームを再開することにする。次にマルタ島を「ぼうけん」する時には、まだ出会えていないローラ姫と一緒に・・・。(冬のマルタ・ヴァレッタ一人旅 おしまい)
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