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埼玉

2022年4月26日 (火)

プジョー208との生活:2022年4月、秩父・清雲寺のしだれ桜を見に行く。

プジョー208との生活
La vie avec Peugeot 208

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2022年4月1日金曜日。午前中は曇り空だったけど、午後は晴れそうなのでお昼過ぎから思いつきでプジョー208で秩父へドライブに出かけることにする。目的地は秩父・清雲寺。今までは、人生で自分の目で一度は見てみたい場所、そして「まだ知らないどこか」を世界中から探していたんだけど、足元にだって「まだ知らないどこか」はある。飯能から国道299号線を走り、1時間半くらいで清雲寺に到着。

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新型コロナウイルス感染症の流行後に感じていることは、私は最近、近距離旅行をしていないということ。どうしても、以前の私は休暇があると海外旅行や飛行機を使った旅行を優先して考えてしまい、近距離の国内旅行が弱い。国内旅行だって、海外旅行の合間に行く程度で、むしろ、私の「まだ知らないどこか」は、日本国内にたくさんあるんじゃないかなぁと最近は感じている。再び、世界中を自由に旅行できるまでには、もう少し時間がかかりそうなので、日本国内で、そして自分の足元で「まだ知らないどこか」を探してみることにする。午前中は曇っていたのに、午後からは見事な青空。そして、立派なしだれ桜が目の前にある。

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お寺の前にある広場には種類が違うのか、少し赤みを感じるしだれ桜も見ることができる。2022年4月1日は、ちょうど見頃かもしれないなぁ。写真からもわかる通り、見頃だとは思うけど、平日なので見物客は多くない。「新しい旅のエチケット」はもちろん遵守だけど、安全な旅行の最大のポイントは混雑を避けた「ずらし旅」だと感じている。

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清雲寺の本堂の前にも見事なしだれ桜。

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このところ、私は「新しい旅のエチケット」が身についていることもあるけど、国内旅行ではソーシャルディスタンスを確保できる屋外の自然を見ることが多くなっている気がする。そして、美しい風景こそ、私の心にやすやぎとパワーを与えてくれる。のんびりしたい時には、人が少ない場所で美しい風景を見ることが一番いい。生きていく上では心の気分転換が必要で、精神的な健康の維持のためにはたまには非日常的な体験が私には必要。世の中には「けしからん!」と他者を攻撃することでストレス解消をする人もいると思うけど、私には他者を攻撃することでスッキリするという人の気持ちが理解できない。だって、自分のストレスを解消するために、他者にストレスを与えるってどうなの?ストレス解消を継続するためには、常に攻撃する対象を作らなければならないわけで、ずっと他者の粗探しをし続けて攻撃するなんていう人生、私には楽しいとはとても思えない。

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苔の上に落ちた桜の花びらが海に浮かぶ舟のようで、おもしろいなぁと感じたり、のんびりした気分になると、ふとした美しさを感じることができる。シチリアを旅行している時も旅の終わりの頃に感じたことだけど、心が平穏じゃないと目で見えていても心が見えていないと見えなくなってしまう。

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新型コロナウイルス感染症の流行によって、海外旅行に行けなくなってから2年が経過する。生活の上で変わったことは、相棒であるプジョー208との生活時間が長くなった。私の乗るプジョー208アリュール(A9)は、ホットモデルではないので馬力のあるエンジンを積んでいない。前期型の自然吸気の1.2リッターのエンジンなので、ターボモデルとは違い、非力なエンジン。非力なエンジンをマニュアルのミッションで走らせるのがおもしろい。スピードは出ないけど、ギア操作で力をいかに引き出すかというドライブそのものが楽しいクルマ。

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今日は、夜になると桜がライトアップされるというので、今日だったら夜景も美しいかもしれないなぁとライトアップを待つことにする。いったん、駐車場を出て、日が暮れるまで秩父路をプジョー208と過ごす。

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ライトアップ開始時間になっても、だいぶ日が伸びてきたのでまだ明るさが残っている。私のお出かけが、いかに行き当たりばったりかを示すようで恥ずかしいんだけど、当初からライトアップを見ようと思っていなかったので、私は防寒着を持ってきていないのでこの日はものすごく寒かった。計画性を持ってここに来ている人は、ちゃんと真冬のような防寒着を着ている。

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夕景とライトアップの光があたり、美しい。

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だいぶ暗くなってきた。肌寒いけど、ライトアップを待ってよかったかもしれない。風景というものは、やっぱり自分の目で見ないと感じられないものがある。目だけで認識するのではなく、肌で風を感じたりすることも必要。

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一生のうちで自分の目で見るべき風景はまだ山ほどある。そして私にとって「まだ知らないどこか」も山ほどある。もちろん「まだ知らないどこか」は世界中にあるんだけど、足元にだって必ずある。日常的な風景だって、心のセンサーが反応すれば、美しさを感じることができるし、おもしろいなぁと感じることもできる。だけど、心のセンサーが閉ざされていると、目では見えていても心が感じなくなってしまう。心のセンサーを反応させるためには、「新しい旅のエチケット」を遵守した上でやっぱり私には旅が必要。美しい風景を見ると心のセンサーが反応する。心のセンサーが刺激を受けて感度があがれば、ふとした風景の美しさをより気づくことができる。そして、心が健康になれば、より他者にやさしくできる。

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2015年3月 9日 (月)

青春18きっぷで行く信越・北陸本線一人旅 1日目(1)信越本線で軽井沢へ。

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2015年3月3日火曜日、朝5時。埼玉県日高市にある高麗川駅。2月に3月のシフトを組んでみて、休めそうなのが3/3~5の3日間。どこかへ旅行に行こうにも、2/26に3月の休みが決まっても、2月は28日までしかないから1週間もない。それだったら、予約も要らないし、21歳の時以来、実に21年ぶりに青春18きっぷを使った「各駅停車」の列車の旅にしてみようかなと出発2日前の3/1に青春18きっぷの旅に出ることを決意する。

今回の旅の目的地は、信越本線・北陸本線で行く北陸。2015年3月14日の北陸新幹線開業と同時に、並行在来線である信越本線の長野駅から直江津駅を経て北陸本線の金沢駅までがJRの運営から外れる。そう考えると、青春18きっぷで信越本線・北陸本線に乗れるのも3月13日までしかない。

けっきょく、私の旅行手段は年齢と共に変化している。最初は鉄道を使った旅行。しかも、大学生でお金がないので青春18きっぷや周遊券で行く鉄道の旅。私が大学生の時には、375M大垣夜行も毎日の運行だったし、中央線だって急行「アルプス」だけではなく、新宿駅から甲府行き普通電車がそのまま同じ車両で甲府から松本行きの始発になるという事実上の夜行列車があったり、上越本線だって「ムーンライト」という夜行列車あった。北海道に行くのにだって、まだ急行「八甲田」や「十和田」が走っていたり、鉄道旅行がしやすかった。

その後はクルマの免許を取り、ドライブ旅行。そのころはバブルの真っ盛りで、ガソリンが1リットル90円を切っていた。私にとって航空旅行はずっとあとになる。なにしろ、当時の国内線はJAL、ANA、JASの3社独占であり競争が働く環境にはなく、今のように航空券は安くなかった。

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JR高麗川駅は、川越線と八高線の乗換駅になっており、朝5:09の八王子行きの始発に乗れば、西武線で国分寺を経由するよりも早く八王子に着くことができる。

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始発電車が出るのに自動券売機の電源が切られている。

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青春18きっぷは駅で日付印をもらう必要があるんだけど、窓口が開いていないどころか、自動券売機すら使えない。

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仕方がないので、乗車駅証明書を発行する。

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青春18きっぷは丸1日、JRの普通列車、快速列車が乗り放題という切符で、JR線をうまくつなげば、1日当たり2370円でどこまででも行ける。青春18きっぷについては、私よりも詳しい人が山ほどいると思うので、これ以上詳しく解説するつもりはないけれど、私は青春18きっぷでどこまで乗れるかというようなゲームをするつもりはなく、あくまで移動の手段として考えている。そのため、全部の旅程を青春18きっぷで済ませようとは最初から思っていない。そこで、今回は信越本線の始点である高崎駅を今回の「信越・北陸本線一人旅」の出発点にしようと思い、八高線の始発電車で高崎に向かうことにする。青春18きっぷのみで目的地をたどるという「ゲーム」を楽しむ人にとっては最初から反則のルートだ。

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東京近郊では珍しいディーゼル気動車に乗って、高崎駅を目指す。入線してすぐに列車に乗り込むと、当然貸し切り状態。八王子からの接続列車からの乗り継ぎ客を含めても乗客はまばらにいる程度。

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早朝ということもあり、乗客も少ないこともあって、ローカル線の雰囲気を感じる。寄居を過ぎると明るくなってきて、赤城山が見えてくる。

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反対側の車窓も山が近づいている。八高線は埼玉県を北上していくんだけど、埼玉県民でありながら、聞いたことのないような駅名がある。埼玉県に「用土」(ようど)とか「松久」(まつひさ)とか「丹荘」(たんしょう)なんていう地名があったかなぁ?私は生活圏から離れていないから読めるけど、おそらく全国的に見れば難解な読み方をする「毛呂」なんていう駅もある。

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神流川を渡ると群馬県に入る。

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東の空を見ると夜明けの雰囲気。八高線は群馬県に入ると様子が変わってくる。時間的に通勤・通学の足としての役割を担っている。群馬藤岡駅から乗客がたくさん乗って来て、座席に座りきれないほどの乗客。ローカル線の雰囲気から通勤・通学列車に急に雰囲気が変わる。

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列車は高崎駅に到着。到着した列車からは通勤・通学客が降りてくる。八高線なんて、ほとんど乗る人がいないローカル線と思いきや、地域の重要な交通手段であることを知る。そして、高崎駅は群馬県の中心的都市で、高崎に向かって人々が集まってくることを知る。

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次の列車に乗る前に少し時間があるので、改札の外に出てみることにする。さすがに高崎駅は大きな駅なので改札にはちゃんと係員がいる。

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八高線で車掌が検札に来るかと思ったら来なかったので高崎駅で青春18きっぷの日付印をもらう。現在の青春18きっぷは11850円の1枚のきっぷで5回使えるようになっていて、1人で5日間使ってもいいし、1枚の切符を同時に2人で使ってもいい。JR線の各駅停車と快速列車だけなら1日当たり2370円でどこまででも行ける。青春18きっぷが販売されている時期には、金券ショップに中途半端に使われた切符が並んでいるので、必要な回数分だけ残された切符を買ってもいいし、早めの時期なら売ってしまってもいい。

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高崎駅は新幹線も停まる大きな駅なので駅弁が売られている。有名な駅弁は「だるま弁当」だけど、「朝がゆ弁当」なんていうものも売られている。

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とりあえず、駅の外に出てみたけど、なかなか30分程度の乗り換え時間ではなにもできない。

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駅前にはロータリーがあるくらいでお店がある様子がないし・・・。

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信越本線の起点である高崎駅から「横川駅」行きに乗ることにする。いよいよ、これから信越本線の旅が始まる。

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私が東海道線で通学していた頃の懐かしい湘南カラーの列車が入線。

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高崎が群馬県の中心都市なので、横川に行く列車はローカル線なのでガラガラだろうと思ったら、けっこう高校生が乗っている。

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車窓からは榛名山が見える。横川に行くまでの間で、比較的大きな町の安中駅でほとんどの乗客が降りる。

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車内が空いてきたので列車の中で朝ごはんを食べることにする。群馬名物の駅弁と言えば、だるま弁当も有名だけど、やっぱり「鶏めし弁当」でしょう。

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3種類の鶏肉がおいしい。特に鶏そぼろが好き。朝から食べ過ぎ?

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車窓からは妙義山が見えてきた。

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横川駅に到着。以前に青春18きっぷで信越本線を旅したときには、普通列車にも電気機関車を連結し、碓氷峠を越えて軽井沢に向かった。どうしても、急勾配の碓氷峠を乗り越えるためには電気機関車を連結しなければならず、横川駅での停車時間が長いので、駅弁「峠の釜めし」が売れたのだろう。

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信越本線は、名称で考えると「信州」と「越後」を結ぶはずが、信州にたどり着く前の上州、群馬県の横川で終点。

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かつては、ここから軽井沢まで線路がつながっていた。幹線として電気機関車を連結した特急あさまが頻繁に横川駅から碓氷峠を越えていった。

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高崎駅で青春18きっぷの日付印をもらっておいてよかった。横川駅も無人駅だった。

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峠の釜めしの「おぎのや」も、まだ朝8時過ぎなので開いていない。もっとも、開いていても「鶏めし弁当」を食べたばかりなので、もはや「峠の釜めし」とは戦えないけど・・・。

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ここからは青春18きっぷだけを使うというルールを決めている人にとっては邪道なコース。横川駅から軽井沢駅まではバスで移動する。

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8:30発軽井沢駅行きのバスを待つ。バスの運賃は510円。9時には軽井沢に着いてしまう。ふと、このバスを使えば日帰り軽井沢旅行も格安に行けるのではないかと思いつく。だって、青春18きっぷを使えば、東京から横川まで往復で2370円。軽井沢まで往復バス運賃が1020円。往復3390円って安くない?

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駐車場に停まっていたバスが近づいてきた。バスに乗り軽井沢駅へと向かう。

2015年3月 1日 (日)

荒幡富士に行く。(プジョー208との生活:プジョー208アリュール2年点検おまけ)

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2015年2月27日、金曜日、プジョー所沢。NEWプジョー308の試乗から帰ってみると、とうとう私のプジョー208アリュールはタイヤを外されて、点検が進んでいる。

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2時間くらいかかるというので、プジョー所沢の周囲を散歩することにする。

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大六天交差点を直進し、坂を下っていく。

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小さな川を渡る。今日の目的地は決まっている。高校2年生の時に、ホームルームの時間になぜかみんなで「荒幡富士」に行こうという話になり、みんなで歩いた「荒幡富士」を25年ぶりくらいに見てみたくなったから。

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そもそも、埼玉県所沢市に「荒幡富士(あらはたふじ)」と呼ばれる山があるなんて、埼玉県民でもしらないかもしれない。住宅街から、だんだんと田舎の風景に変わってくる。

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歩いていると春が近づいていることを感じる。

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所沢は住宅街から一歩進めば、のどかな風景が広がる。狭山丘陵は「となりのトトロ」の世界。

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そして、目的地の荒幡富士に到着。

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天然の山ではなく、人工的につくられた山なんだけど、これだけ土盛りする労力はすごい。

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荒幡富士を登頂してみることにする。

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階段を上っていく。

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1分もしないうちに荒幡富士の頂上へ。所沢市街を眺める。

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案内版によると、本物の富士山が見えるらしい。荒幡富士は、本物の富士山を見るための展望台なのかなぁ。そう考えると富士山信仰として、つくられたものなのかなぁ。

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だけど、この日は温かくて、富士山ははっきりとは見えない。

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荒幡富士、展望台としてはなかなかのもので、新宿副都心が見える。

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そして、スカイツリーだって見える。高校時代に登った「荒幡富士」に25年ぶりに登ってみて、スカイツリーまで見える山だったことにちょっとだけ感銘を受ける。

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なんでもない住宅街を歩いていても春を感じる。

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少し賑やかな雰囲気になってきた。

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踏切を渡ると西所沢行きの西武電車が停車している。

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西武球場(西武ドーム)に向かう際に、必ず停車する下山口駅。だけど、この駅で降りることはない。

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商店街はもちろんライオンズ色。

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そろそろ、プジョー所沢に戻ることにする。下山口駅から丘を越えて、小手指方面を目指す。

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プジョー所沢に行く途中のお蕎麦屋さんに立ち寄ってみることにする。

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初めて訪れる「狭山翁」というお蕎麦屋さん。といっても今日は偶然ではなく、プジョー所沢の近くでお昼ごはんを食べるお店をインターネットで調べていたら、ここが美味しいらしい。

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4人掛けのテーブルが3つ、座敷に2つと大きくない。4人用のテーブルを一人で使うのが申し訳ないくらい。さすがに11時半すぎの入店なので、まだ空いている。

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天せいろそば、大盛りを注文すると、まずはわらびが運ばれてくる。すっかり、プジョー所沢までクルマで来ているのを忘れて昼間から日本酒を頼みたい気分。

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揚げたての天ぷらが運ばれてくる。

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そして、蕎麦。量も知らないのに頼んだ大盛りはけっこうな量で、なかなか食べ応えがある。

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のどごし、蕎麦の香り、つゆ、なかなか美味しいかも。

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プジョー所沢まで歩いて10分くらい。もしも、プジョー所沢で定期点検待ちの時間があるのなら、「狭山翁」で美味しい蕎麦を食べるのもいいかもしれない。

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戻ってくるとプジョー208GTIの試乗車がある。フランスでよく見かけるホワイトのプジョー208。

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私は高校が近かったのでたまたま知っていたけど、たぶん所沢にある「荒幡富士」なんて、埼玉県民でも知っている人の方が少ないだろうけど、春を感じる散歩はなかなか楽しかったなぁ。なにも、「まだ知らないどこか」は海外にあるとは限らない。自分の家の近所のなんでもない住宅街だって、歩いてみると新しい発見がある。「まだ知らないどこか」を発見しようという気持ちさえあれば、見慣れた町だって新鮮に見える。

2014年12月 6日 (土)

初めての秩父夜祭2014(後編)

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秩父神社の参拝の列に並ぶ。さすがに参拝するのには列ができており、なかなか社殿に近づけない。

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今度来るときには、せっかく武甲山の男神と秩父神社の女神妙見様との逢瀬の日に、一人で来ることがないように神様に祈る。ふと、あまりにも本殿の社殿の彫刻が立派なのに気がつく。思わず見入ってしまうほど、彫刻がすばらしい。あとで調べた情報を掲載すると、秩父神社のウェブサイトから引用すれば「天正20年(1592年)に徳川家康公が寄進されたもので、江戸時代初期の建築様式をよく留めていることなどから、埼玉県の有形文化財に指定されています」とのこと。へぇ、徳川家康の時代に建てられた本殿なんだ。

※秩父神社
http://www.chichibu-jinja.or.jp

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右側面にある「つなぎの龍」には、左甚五郎作という看板が立てられている。左甚五郎って、日光東照宮の「眠り猫」などで有名な左甚五郎?

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日光東照宮の「眠り猫」で有名な左甚五郎の彫刻が秩父神社にあることを恥ずかしながら今日初めて知る。徳川家康が絡んでいるとすれば、日光東照宮と同等の彫刻があるのかなぁ。こうなると本殿の四面の彫刻を見たくなってきた。

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背面に進むと、「北辰の梟(ふくろう)」とう看板がある。フクロウなんてどこにいるんだろう?

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ものすごく小さい彫刻で「北辰の梟」は、体は本殿に向いているのに、頭は反対側の「北辰」を向いて、昼夜を問わずに守っているのだという。

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最後に本堂左側に進むと、「お元気三猿」と呼ばれる彫刻が。先ほどの秩父神社のウェブの説明を見るととても興味深い。

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徳川家康が寄進した秩父神社の本殿だけど、同じ徳川家由縁の日光東照宮の三猿が「見ざる・言わざる・聞かざる」なのに対して、この秩父神社の三猿は、「よく見て・よく聞いて・よく話す」という「お元気三猿」なのだそうだ。「お元気三猿」のことなんて知らなかった。なんだか、埼玉県人なのに今まで秩父に来ても素通りしていて秩父神社のことも知らずに人生を過ごしてきたことが恥ずかしくなってきた。

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秩父神社を出ると秩父鉄道秩父駅に出る。秩父駅前の広場は露店が建ち並んでいる。

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ホットワインが気になるけど、シナモンなどを入れている様子はなく、ただの熱燗にしたワインみたいだけど、美味しいのかなぁ?フランス風のヴァンショーなら飲むんだけど・・・。

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日が沈むと寒くなってきて、ガソリンを入れないとやっぱり寒すぎる。今度は、「秩父錦」の熱燗。秩父の酒は熱燗にしても切れがあってうまい。

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秩父駅前通りにて屋台を見物することにする。交差点で山車が直角に曲がるのを見るのがおもしろい。屋台が前に傾き、その間に向きを変えるのがよく見える。

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まずは「本町屋台」がやってきた。屋台って、夜の姿の方がより力強く見える気がする。やっぱり秩父夜祭りは平日のせいか、人でごった返しているわけではなく、普通に最前列で屋台を見ることができる。

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「秩父駅入口」の信号は屋台がぶつからないように直角に曲がるようになっている。パンフレットを見ると、もっとすごいことが書かれていて、クライマックスの「御旅所」に登る団子坂の手前に秩父鉄道の踏切があるんだけど、秩父夜祭の時には屋台が引っかからないように電車の架線が取り外せるようになっているという。もちろん、電車は運休。

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さらに交差点のそばのポジションに移動する。屋台が見られる場所に簡単に立つことができるので、秩父夜祭を間近に見ることができる。同じ埼玉県の川越祭よりも、より近くで迫力ある屋台を見ることができる気がする。

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次にやってきたのが「上町屋台」。屋台の装飾がそれぞれ異なるし、おもしろいのは曲がるときの曳き手の陣形が町によって微妙に異なる。

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続けて「中町屋台」がやってきた。曳き手は、けっこう若い女の子が多い。都市の中心部は高齢化が進むことが多いけど、秩父は若い人で活気があふれているのかなぁ。それか、どこかの学校から助っ人として動員されているのかなぁ。

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方向転換を見るのがおもしろい。交差点で徐々に向きを変える。

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向きを変えたら、再び、曳かれる。

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屋台に近い場所で引っ張る男衆は体全体で屋台を引っ張っており、迫力がある。近くで見る屋台の曳き廻しは迫力があっておもしろい。それに平日の夜に行われるためか、秩父駅前は動けないほどの混雑ではなく、簡単に道路沿いのポジションが確保できる。きっと、何度も来ている人なら、もっと迫力があるポジションを知っているのかもしれないなぁ。

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秩父駅前通りを通過する屋台もこれで終わりのようなので、花火を見るために国道140号線を目指して移動する。

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秩父の露店は「上州焼きまんじゅう」の屋台を多く見る気がするのは気のせい?

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お好み焼きの屋台を見て、規則的に並ぶお好み焼きがなんとなく芸術的に感じてしまう。

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大鍋で煮られている町内会の出店のモツ煮もおいしそう。

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歩いているとイベントがあちらこちらで開催されており、猿回しのイベントをのぞいてみたり。

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だいぶ西武秩父駅の近くまで歩き、団子坂そばの町内会の出店の上州焼きまんじゅうが美味しそう。

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今日は飯能で味噌付けまんじゅうを食べたのに、秩父で上州焼きまんじゅうを食べる。あんの入っていないまんじゅうだけど、甘辛い味噌が香ばしくて美味しい。秩父は、上州焼きまんじゅうの屋台が多いけど、群馬県からつながる焼きまんじゅう文化の地なのかなぁ?

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7時半をまわると花火の打ち上げが始まる。秩父の澄みきった空に輝く花火の光、花火の音はなかなか美しい。冬の花火もいいじゃない。

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三脚も持っていないので手持ちでの撮影には限界があり、もっと大きくてきれいな花火も上げられていたんだけど、花火撮影をするには三脚がないと難しい。花火コンテストの作品が打ち上がると、見たことのないような大きな花火でかなり感動的。だけど、隣に肩を寄せ合う連れがいないとやっぱり寒い・・・。

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一人で見る花火は寒くなってしまったので、早くも20時半には西武秩父駅に向かい各駅停車飯能行きに乗って家路につくことにする。飯能まで座れないほど混んでいるかと覚悟していたら、全員が着席できるくらいで空いていてちょっと拍子抜け。賑わっているんだけど、身動きが取れないほど人があふれてごった返しているわけではなく、わりと自由にお祭りの全体が見られるし、秩父夜祭は初めてでも楽しめるお祭りかも。花火を22時まで見ずに途中で切り上げれば、電車も混んでいないし、また来てもいいかも。

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西武秩父線はクロスシートになっている。窓際の席に座り、ほとんどクルマが走っていない国道299号線を見ながら飯能へと向かう。渋滞している様子はないので、クルマでも大丈夫だったかもしれないなぁ。車窓を見ながら考える。地元であっても「まだ知らない」場所はたくさんあって、先入観や偏見を捨てて町を感じようとしたときには、新鮮な新しい発見が見つかる。行ったことにある人にとっては、「そんなことも知らなかったの?」というような内容になってしまったけど、秩父神社の彫刻がすばらしいものだと今まで知らなかったことが恥ずかしいくらいの私にとっての発見があり、今回の秩父への小旅行はおもしろかった。

「まだ知らないどこか」は遠くヨーロッパにあるとは限らない。新鮮な気持ちで町を歩いたとき、自分の住んでいる町だって「まだ知らないどこか」になる。案外、自分の住んでいる町や近隣の町って、知っているつもりでちゃんと自分の足で歩いたことがない。海外旅行に行けなくても、「まだ知らないどこか」を探す旅に出てみてほしい。きっと、今まで通り過ぎていた場所に、見逃していた新たな発見があるはずだ。(秩父夜祭編おしまい)

2014年12月 4日 (木)

初めての秩父夜祭2014(前編)

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2014年12月3日水曜日、飯能駅北口。たまたま、仕事が休みだったので、埼玉県人のくせに行ったことのない「秩父夜祭」に行ってみようと思い立つ。埼玉県西部に住んでいながら、どうしても12月の秩父は寒そうなイメージがあって、秩父夜祭には行ったことがない。そして、そもそも秩父に電車で行くことがない。たぶん、高校の遠足で浦山口に行くのに西武秩父線に乗って以来、実に25年間も秩父まで電車で行ったことはない。だって、秩父へは国道299号線をクルマで走って行くものだから。

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西武秩父行きの電車が30分に1本なので、時間つぶしに飯能駅周辺を散歩することにする。丸広百貨店飯能店はもはや東飯能駅に移転しておりかつての場所には存在せず、平屋建てのスーパーになってしまっている。

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せっかく飯能に来たのだから、飯能名物「味噌付まんじゅう」の新島田屋へ。

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中に1つだけテーブルがあったのでイートイン。

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味噌付まんじゅうは、焼いた酒まんじゅうに味噌のたれをからめる。味噌をつけたあとは焼かない。

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飯能市街もまず歩くことがないので、ちょっと楽しい。車で走るのと、歩いて町を歩くのとでは感じ方が全然違う。

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飯能高校の高校生の集団のあとについて、きっと飯能駅への近道に違いないと思って細い路地を歩いてみたり、ほんの少しの飯能散歩もなかなか楽しい。

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飯能駅から西武秩父までは特急で40分、各駅停車で50分と実質的には10分くらいしか変わらない。さすがに池袋からの直通列車の14:12発西武秩父行きの特急は満席。

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満席になる前にレッドアローの特急券を購入しておいたので、特急レッドアローで西武秩父へ。特急レッドアローには大きな欠点があって、座席の向きが池袋駅から進行方向に向いているんだけど、西武秩父に向かうには飯能駅でスイッチバックするために、西武秩父駅までずっと後ろ向き。ガラガラだったら、もちろん座席を進行方向にひっくり返せばいいんだろうけど、さすがに満席なのでそうはいかない。

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武甲山が見えてきたら、秩父はもうすぐ。

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西武秩父駅に到着し、駅前広場はお店がいっぱい出ていて楽しい。

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駅前では祭り囃子の生演奏がされており、BGMもお祭り気分。

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なぜプジョー208で来なかったかと言えば、お祭りの道路規制と駐車場がよくわからないのと、お酒が飲めなくなるから。屋台をのぞいてみると武甲正宗の熱燗に、ホットワインかぁ。

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さっそく、武甲正宗の熱燗を飲んで体を温めることにする。クルマを自宅に置いて西武秩父線で来て正解。

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西武秩父駅前の観光案内所でもらったパンフレットで初めて秩父夜祭の概要を知る。秩父神社に祀られている女神妙見様と武甲山の男神が1年に1度、秩父神社と武甲山を結ぶ線上にある「御旅所」で逢い引きをするというお祭。その「御旅所」に向かうこの団子坂という坂を山車が登るのが秩父夜祭のクライマックスらしい。たしかに、人が引っ張ってこの坂を登るのは大変かも。

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「御旅所」は広場になっており、観覧席は有料。一般の人が立ち入れる場所もあるけど、すでに15時台から三脚を立てて陣取っているカメラマンがおり、かなり気合いを入れて早くから場所取りをしないとそのクライマックスシーンは見られない。

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石灰石が掘り出される前の武甲山は、もっと男らしい山だったんだろうなぁ。

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「関東甲信越で有名な」珍達そばが気になってしまう。しかも、中途半端な「関東甲信越」で有名な珍達そばって!?どうしても、食べてみたことのない名前の食べ物を見ると気になってしまう。中途半端な時間だけど、ここは入ってみるしかないでしょ?

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700円の珍達そばを注文。小さなお店なのに、先に食券を買うとのこと。どこかに券売機でもあるのかと思ったら、赤い小さな紙切れが食券らしい。

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そして、珍達そばが運ばれてくる。ネギと豚肉が煮込まれており、ごま油が香るスープに極細麺で、なかなか美味しいじゃない。絶対にたまに食べたくなる味。たしか国道299号線の横瀬あたりにも「珍達そば」を見たことがある気がする。たまに食べに来ようかな。

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秩父神社に向かって歩いてみることにする。お祭りとあって、露店も出ているし大勢の人。クルマで来ると町を歩くことがないから、埼玉県人でありながら、初めての秩父町歩き。

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和菓子屋さん「菓子処わたなべ」で、ふと「すまんじゅう」が気になる。「すまんじゅう」って、なんだろう?見た感じは「酒まんじゅう」そのものなんだけど・・・。どうしても興味を持ってしまったものは買ってみる。自宅持ち帰り用に5つ入りの「すまんじゅう」を購入。

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すると、七輪で焼かれていた「すまんじゅう」をひとつもらう。全員にあげているわけじゃないのに、なぜ私にだけくれたんだろう?焼き色が入った焼いたすまんじゅう、甘さ控えめのあんがなかなか美味しい。だけど、珍達そばを食べたあとなので、すっかりお腹がいっぱいに・・・。

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ものすごく大きな「ししゆず」。どうやって食べるのだろう?

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細い路地にはお店や露店が並び、楽しい。なかなか、一人でお祭りに行くことがないからなぁ・・・。

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たった1本の路地を歩いているだけなのに、秩父には新しい発見がいっぱい。お肉屋さんの安田屋さんの売りの「味噌漬」も気になってくる。猪肉や豚肉をみそ漬けにしたものだけど、考えただけでも美味しそうじゃない。フランスの町歩きはしょっちゅうしているくせいに、今まで秩父の町歩きをしてこなかったことを後悔し始める。

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安田屋の角を曲がった古びた建物の「パリー」ってなんだろう?「パリ」ではなく「パリー」って、どういう意味でネーミングしたんだろう。「お食事処」や「ラーメン」というのぼりがあるから食堂?

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レトロな雰囲気を演出しているのか、本当にレトロな食堂なのか。「パリー食堂」、いつかここで食事をしてみるぞ。町歩きは、なにもヨーロッパに行かなくともどこでも楽しめる。今回の場合、ただ「秩父夜祭」を見てみたいという単純な動機で来ているので、秩父についてなにも下調べをしていないから、逆にとても新鮮に町歩きを感じる。先入観を脱ぎ捨てて、町を新鮮な気持ちで楽しむということが大切な気がする。「まだ知らないどこか」は、なにも海外にあるとは限らない。身近な町だって、偏見や先入観を捨てて、新鮮な気分で探検すればきっと新しい発見がある。

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冬の金魚すくいって、どうなんだろう?

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秩父神社の前に到着。お囃子を楽しむ。

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6基ある屋台・笠鉾のうちの「下郷笠鉾」が展示されている。

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秩父神社の境内の中に入ると、「中近笠鉾」と「宮地屋台」が展示されている。これらの屋台が市内を曳き回されるのを考えると楽しみ。

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秩父神社境内では神楽を見ることができる。そして、秩父神社に参拝することにする。今日は、せっかく武甲山の男神と秩父神社の女神妙見様との逢瀬の機会なのに、一人で秩父神社へ。(後編に続く)

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