2020年3月、春のイタリア・シチリア紀行 5日目(2)パレルモ中央駅から空港バスに乗ってパレルモ・ファルコーネ・ボルセリーノ空港“Aeroporto di Palermo Falcone e Borsellino”へ向かう。
パレルモ中央駅からパレルモ・ファルコーネ・ボルセリーノ空港“Aeroporto di Palermo Falcone e Borsellino”へは、列車とバスと2つの方法がある。今回は30分おきに出ている空港バスに乗るつもりで、昨日のうちに時刻を調べており8:30発のバスに乗るつもり。パレルモ中央駅の時計を見ると、まだ8時5分くらいの時間。
すでにカターニアからバスで到着したので、パレルモのバスターミナルの場所は知っている。パレルモ中央駅の構内に入り、案内に従って進めばいい。
鉄道の場合は、“Aeroporto Punta Raisi”行きに乗って終点が空港駅。けっこう途中駅が多いけど、各駅停車なのかなぁ?
この写真は何も考えずに停車している車両を写真に撮っただけなんだけど、旅行記を編集する際によーく見てみると“PUNTA RAISI”行きであることがわかる。2枚前の写真の通り、鉄道の空港駅の名称は“Aeroporto Punta Raisi”なので、これは空港行きの電車。すでに昨日の時点で、鉄道ではなくバスで空港に向かうと頭の中で決めてしまっているので、この電車が空港行きの列車であると気がついていない。私の頭の中で空港へはバスで行くと決めてしまっているので、これが空港行きの電車であることが見えていない。目の前に電車があるなら電車で空港に向かってもよかったのに。私がバスで行くという「固定観念」を持ってしまったことにより、目では見えているのに見えていない。
行き先表示を“Aeroporto”と表示してくれたら気づいたかもしれないなぁ。でも、もしも私が電車で空港に向かうと決めていたら、駅に着いてからどの電車に乗ればいいかわからずに焦っただろうなぁ。空港行きの電車が “PUNTA RAISI”行きが正解だとわかる前に、焦って困っている気がする。その意味では、乗り場などがわかりやすい、バスで行くことにして正解だったと思う。細い通路の先にはバスが見えている。
15番乗り場で空港行きのバスはすぐに見つかる。ピクトグラムに飛行機のマークがあるし、“AEROPORTO”の表示もあるし、空港行き専用のバスなのでバスの車体を見ても空港行きのバスとわかる。
定刻にバスは出発する。バスターミナルを出発するとパレルモ中央駅前の広場に出てくる。
ということは、宿泊していたホテル・デル・チェントロの前を通る。ホテルの反対側にあったディスカウントスーパーのリドル“LidL”が見える。あれ?もしかしたら、パレルモ中央駅まで行かなくても、ローマ通りに空港バスのバス停があったのかもしれないなぁ。
今回の旅行ではパレルモ新市街はカットしているので訪れていないんだけど、空港バスはポリテアーマ劇場“Teatro Politeama Garibaldi”のあるルッジェーロ・セッティモ広場“Piazza Ruggiero Settimo”のプラダ前を経由。空港とのアクセスを考えると、新市街のこのあたりでホテルを探すのもいいかもしれないなぁ。
だいぶ、郊外の雰囲気になってきた。奥に見えるのはサッカースタジアム“Stadio Renzo Barbera”で、その奥に見える山はペッレグリーノ山“Monte Pellegrino”。この山には、パレルモの守護聖人であるサンタ・ロザリアの過ごした洞窟が聖域“Santuario di Santa Rosalia”となっている場所がある。次にパレルモに来るときには、聖域に行ってみたいかも。
空港バスはベルジオ通り“Via Belgio”から高速道路に入る。確かに朝の天気予報の通り、今日は雲が多いけど、青空も見えている。
海のそばを走るのかと思ったら、パレルモのあたりは海のそばにけっこう大きな岩山がある。
ようやく海が見えてきた。海と山が隣り合っていて平地が少なく、鉄道もすぐそばを通っている。
ようやく平野に出たと思ったら、まさかの雨が降り出してくる。朝の天気予報が当たっており、今日の天気は曇り時々晴れ、ところによっては雨という感じ。
空港周辺では雨は降っていないみたい。空港バスは50分の予定所要時間よりも少し早く、パレルモ・ファルコーネ・ボルセリーノ空港に到着。
スーツケースから早く解放されたいので、チェックインを済ませようと空港の中に入る。
現在の時刻は9:21。出発案内板の表示はコードシェア便のSV6717便になってしまっているけど、パレルモ11:20発ローマ・フーミチーノ空港行きアリタリア航空AZ1784便は、定刻通りの出発でチェックインカウンターはA26。そして、出発ゲートは15番ゲート。
国内線(シェンゲン協定内フライト)で出発時間まで2時間もあるので、アリタリア航空のチェックインカウンターは空いている。
チェックインを済ませて、スーツケースから解放されて、空港の写真を撮るために外に出る。もう外に出てシチリア島の空気を吸えることはないと思って、最後にシチリア島の空気を深呼吸。
11:20パレルモ発ローマ・フーミチーノ行きアリタリア航空AZ1784便は、できる限り自分よりも前に人がいない前方エコノミーを確保。
そして、14:55ローマ・フーミチーノ発成田行きのアリタリア航空AZ784便は、行きのフライトのようにガラガラだったら4席を使ってエコノミーフラットができることを狙って、座席は中央のブロックにしてみる。帰国便も空いているといいけど、乗ってみないとわからない。ローマ行きと成田行きの搭乗券を手にして、いよいよ「春のイタリア・シチリア紀行」もあと2回だけ飛行機に乗れば、終わってしまう。まだ旅を続けたい名残惜しい気分と、マスメディアによる情報が溢れる日本での日常生活に戻ることの不安、その反面としてトラブルもなく無事に旅を終えることができることへの安心感が入り混じっている。帰国時にいろいろな感情が入り混じることって、私には珍しいことなんだけど。
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