2020年3月、春のイタリア・シチリア紀行 3日目(4)パレルモから列車に乗って、チェファル“Cefalù”へ。
パレルモ中央駅の4番ホームのサンターガタ・ディ・ミリテッロ“Sant'Agata di Militello”行きの列車に乗る。見えづらいけど、案内表示は、省略されて”S.AGATA M.”になっている。
列車は空いていて、乗客はまばらにいる程度。海が見える進行方向左側の座席に座る。
パレルモを出発し、鉄道は高速道路と同様に海岸線沿いを走ると思っていたら、内陸を走る。
しばらくすると列車は海岸線を走る。目の前が海のこの駅に降りてみたいなぁ。
今日は朝からバスでシチリア島の山岳風景を堪能して、そして列車に乗ってシチリア島の海の風景を堪能している。今日はまだ町歩きはしていないのに、すっかりシチリア島の風景の美しさに魅了されている。これでこそ、旅をしている気分。昨日、シラクーサに行ったあたりから、ようやくいつもの私らしい旅をすることができてきたような気がする。もちろん、今回の旅行はある意味で特別な旅行なので、いつも通りじゃないこともたくさんあるんだけど。
もう車窓から見たチェファルの町の風景を見るだけで、心がときめいてくる。今回の「春のシチリア紀行」でもっとも自分の足で歩いて、風景を自分の目で見て、風を肌で感じたかった町。小さな町の中央には大きなドゥオーモが建っているのがわかる。町の大きさに対して、ドゥオーモが大きすぎるくらい。
チェファル駅に到着。12:36着なので、パレルモからはおよそ1時間の列車の旅。プラットフォームがものすごく狭い。この駅で単線の列車交換をするとなると、かなり狭い。
チェファルで列車を降りる人はけっこういる。雰囲気的には観光客の感じでもないかなぁ?
チェファル駅を出て、チェファルの町へ向かって歩くことにする。
先を歩く人についていくように、岩山の方向に向かって歩き始める。
どんどん岩山が近づいてくる。この岩山は要塞“La Rocca”になっており、頂上にはお城があり、登れるようになっているというんだけど、けっこうな高さ。私はチェファルの歴史は詳しくないんだけど、ビザンチン時代にはこの岩山の要塞に町があったみたい。
シチリア王国ノルマン朝時代のシチリア王、ルッジェーロ2世“Ruggero II”時代になって、岩山の麓の町が発展しはじめる。ノルマン朝はフランス北部のノルマンディ公国が発端なので、ヨーロッパの歴史っておもしろい。
街路樹にはオレンジが実っている。そして、色は赤だけど、ルパン三世カリオストロの城に出てくるようなフィアット500を発見する。
ヨーロッパって、古いクルマが普通に走っていたり、見かけることがあるのが楽しい。
2つの道が合流する小さな広場、ガリバルディ広場“Piazza Garibaldi”に出る。この時計塔のあたりにかつては岩山を守る城門“Porta Terra e Mura Megalitiche”があったみたい。
マリア・サンティッシマ・デッラ・カテナ教会“Chiesa di Maria Santissima della Catena”は18世紀になって建てられた。
広場を振り返ってみると、右側のバルの名前が”Antica Porta Terra”だったり、左側のリストランテも“Porta Terra”だったり、この場所に門があったんだろうなぁ。
ルッジェロ通りは平坦な道だけど、交差する道は石畳の坂道。私はクルマが通るのがやっとの狭い通りが好き。だって、自動車が発明されるよりも前からあった道に違いないから。
こちらは自動車が通れない階段の道。チェファルは岩山と海の間の狭い土地に町があるので、坂道の町となっている。
煉獄(れんごく)教会“Chiesa del Purgatorio”または聖ステファノ教会“Chiesa di Santo Stefano”は、17世紀に建てられた教会。
ルッジェロ通りをさらに進むと、広場の奥にチェファルの巨大な2つの尖塔を持つチェファル大聖堂(ドゥオーモ)“Duomo di Cefalù”が見えてきた。この教会はパレルモからチェファルに向かう列車の中からもその大きさに圧巻されたけど、広くはないチェファルの町の規模から考えると、尖塔が印象的だけど、かなり大きい。チェファルの町の中心まで歩いてきて、町の大きさ(小ささ)がわかってきたので、町歩きよりも先に、もう13時近いのでお昼ごはんをどこかで食べることにする。
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