2020年3月、春のイタリア・シチリア紀行 3日目(7)人生のうちで一度は自分の目で見たい、岩山“La Rocca”から見たチェファルの町の絶景。
チェファルの砦を通過して、さらに岩山“La Rocca”を登る。
建物らしき跡が見えてきた。この遺跡が神殿かどうかはわからないけど、このあたりが紀元前9世紀ごろの遺跡であるディアナ神殿“Tempio di Diana”。
ディアナ神殿については詳しい解説がみつからず、私にはよくわからないんだけど、先史時代からこのあたりに人が住んでいて岩山の上に神殿が築かれていたということ。
“Chiesa di S.Anna Sec Ⅸ-Ⅹ”と書かれているから、聖アンネ教会は9世紀から10世紀ごろの建物なのかなぁ?
私の興味は遺跡よりも、岩山の上から見たチェファルの町の風景。緩やかな坂道を下り、展望台を目指す。
この十字架は夜になるとライトアップされて、町から見えるんだろうなぁ。
岩山の上からチェファルの町を見下ろす。町の大きさに対して、ドゥオーモの存在感がすごい。大きな町ではないのに、なぜ、ここまで巨大なドゥオーモを建築したんだろう。
お昼ごはんを食べたのは、防波堤のあたりだから、チェファルの町は小さい。ティレニア海も美しいし、れんが色の屋根の家が建ち並ぶ風景も美しい。今回の「春のシチリア紀行」で私が自分の目で見てみたいと思っていた風景がここにある。春のシチリア島の太陽を浴びて、風を感じる。周囲には人はいないので、シチリア島の空気を思い切り吸い込み、深呼吸する。しばらくぼーっとチェファルの町を眺める。風景だけであれば、写真やムービーでも見ることができるかも知れないけど、気温や風などは現地に行かなければわからない。町の雰囲気だって、自分の足で歩いてみないとわからない。そして、「まだ知らないどこか」の地に立ってこそ、まだ知らない価値観を感じて、自分自身の価値観を見つめ直すことができる。旅は「不急」ではないかもしれないけど、人生にとって、けっして「不要」ではなく「必要」である。
駅の方向にはビーチが見えるので、夏はきっとリゾート地として賑わうんだろうなぁ。
石積みは城壁として歴史があるのか、排水溝があるので最近になってから整備されたのかなぁ?
立ったまま通ることができる構造の、この門はどのような意味があるんだろう?扉でもつけられていたのかなぁ?それにしても、この先は断崖絶壁だけど。
今日はきれいに晴れて、風もなくてのどかな日。観光客はほとんどおらず、私の周囲には誰もいない。美しい風景を見ながら、マスクなしで思い切り深呼吸をしてシチリア島の空気を吸うことが今回の「春のシチリア紀行」で最大の幸せかも知れないなぁ。出発前は、マスメディアの影響もあって、新型コロナウイルス感染症に対する心配が強かったんだけど、もちろん今でも感染対策は怠ることはないんだけど、シチリア島で暖かい日差しを浴びて春の訪れを感じることで、精神的には元気になれた気がする。
この円形上の場所はなんだろう?砲台でも設置されていたのかなぁ?
先ほどとは違う位置からチェファルの旧市街を眺めてみることにする。
存在感のある大きなドゥオーモ、れんが色の家が密集している町の雰囲気、エメラルドグリーンのティレニア海。今回の「春のシチリア紀行」は、この風景を見るために来たようなものかもしれない。そして、美しい風景は、私に感動とパワーを与えてくれる。
ぎりぎりまで十分に情報を確認して判断した上で「春のシチリア紀行」を決行してよかった気がする。やっぱり、自分の目で見て、日差しや風を肌で感じ、美味しいものを舌で感じる、旅は、私には「必要」な気がする。「不急」ではないかもしれないけど、私は旅を「不要」なものだとは思えない。人生にとって、「まだ知らないどこかへ」行き、まだ知らない価値観を感じて、自分の価値観を見つめ直すことって「必要」なんじゃないかなぁ?そして、新型コロナウイルス感染症におびえた閉塞的な日常生活の中で「精神的な」健康を保つためにも、時には、美しい風景を見て、心がのんびりすることが「必要」なんじゃないかなぁ?
岩山をさらに登った頂上には、チェファル城“Castello di Cefalù”があるんだけど、ここから山頂まではけっこうな距離。お城まで登ったら、今の展望台以上のパノラマが楽しめるのかなぁ?むしろ、角度的にはチェファルの街は見えないんじゃないかなぁ?
石積みの遺跡があるんだけど、これがディアナ神殿“Tempio di Diana”なのかなぁ?そもそも先史時代に作られたという情報以外は私にはわからないんだけど。
岩山をさらに登った頂上にはチェファル城があるんだけど、今回はチェファルの町を見下ろす展望台まで行くだけで、お城まで登ることを断念することにする。
岩山を下ると、人工的に作られた砦となっている部分がよく見える。断崖絶壁の岩山が天然の城壁となっている。
日本のお城の城門のように、意図的に直角に道が作られているのかなぁ?
重厚な城壁に作られた城門は狭い。入口がこの門だけだとしたら、なかなか攻めるのは難しい。
門が閉ざされて中には入れないかもしれないけど、岩山の上から見た巨大なチェファル大聖堂(ドゥオーモ)をもう一度、ちゃんと見てみたいと思って、ドゥオーモに向かう。
あれ?先ほどは閉ざされていたドゥオーモの門が開いているような気がする。閉まっていたのはお昼休みだったのかなぁ?パレルモからの列車からも、岩山の上からも感じた、町の規模のわりには巨大なドゥオーモを見学してみることにする。
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