ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(4)ロンドンから日立製のジャベリンに乗ってカンタベリーへ。
セント・パンクラス・インターナショナル駅“St. Pancras International”に戻り、カンタベリーに向かう列車に乗ることにする。オペレーターは、サウスイースタン鉄道“Southeastern Railway”。
12:12発のマーゲイト“Margate”行きは12番ホームからの出発。
アシュフォード“Ashford”までは、ユーロスターも走る高速鉄道専用路線を通り、そこから在来線に乗り入れる。ロンドンからカンタベリーまで在来線で行く方法もあるけれど、せっかくイギリスに来たからには、日立製作所笠戸工場製の395形ジャベリン“British Rail Class 395 Javelin”に乗りたい。
ユーロスターのホームが隣接しているけれど国際線となるために柵で囲まれている。現在のユーロスターは動力分散型のシーメンス製の車両。
ジャベリンのドアのステップには“HITACHI”のプレートがある。このプレートだけが私が見つけられた唯一の日立製のあかし。
座席は固定式で、進行方向逆向きの席もあるけれど、ヨーロッパでは進行方向逆向きでも気にされていない。
日本製の車両なので珍しくもないのかもしれないけれど、トイレを見学。
事前にインターネットで列車指定で予約すれば13.6ポンドだけど、当日購入だと倍くらいの値段。
定刻どおりセント・パンクラスを出発すると、ユーロスターと同じ高速鉄道専用線を走る。
アシュフォード駅から在来線に入るために、速度も在来線並みに落ちる。
ロンドンからわずか56分でカンタベリー・ウエスト駅に到着。イギリスの鉄道は、パンタグラフから集電するのではなく第三軌条方式。
大きな町だと思っていたんだけど、駅前にお店やパブもない感じで、低層の住宅が並ぶ住宅街の雰囲気。うーん、勘だけではどちらに歩いていけば中心部なのかわからない。そういう時は、他の人の流れについていくしかない。人の流れに従って、駅を出て右手に進む。
前の人についていくと、カテドラルや観光案内所の表示が出てきたので、突き当たりを左に曲がる。
商店があるし、町の雰囲気になってきた。そして、正面には城門が見える。
ウエスト・ゲート・タワー“West Gate Towers”は、14世紀に建てられた、現存するイングランドで最大の門。2つのタワーに挟まれたところに門がある。町の入口に門があるということは、カンタベリーは城壁に囲まれた城塞都市。縦長の「狭間」も見えるので、外敵からの防衛のためのもの。
ウエスト・ゲートの外側には川が流れていて、防衛上のお堀の役割をしているのだろう。
ウエスト・ゲートからカンタベリーの町に入る。町の真ん中をまっすぐ道路が伸びており、低層の建物が並んでいる。イギリスの地方都市の雰囲気を感じたかった私にとっては、理想的な雰囲気かも。
地方都市が好きな私は、木組みの家もあり、メインストリートを歩いているだけで楽しい気分になってしまう。
カンタベリーに来て、すでに13時を過ぎているので、まずはお昼ごはんを食べよう。この建物なんてなかなか雰囲気がいい。オールド・ウィーバーズ・ハウス“The Old Weavers House”というレストランに入ってみることにする。
お店の人にローカルなビールはどれ?と聞いて、ローカルなビールの“Whitstable Bay”を1パイント。
料理は“Beef Steak & Guinness Pie”。揚げたてのチップスがついてくる。パイと言っても、一緒に焼かれたわけではなく、料理の上に載っているだけの感じ。どうも、イギリスにおける“Pie”の定義がよくわからない。まぁ、私は「概念」が頭の中で凝り固まってしまうのが怖くて、何事も「概念」や「定義」に縛られて考えないようにしているので、大した問題じゃないけど。
載せてあるだけのパイの下には、ビーフの煮込み料理。もともと煮込み料理が好きなので、イギリス料理、私がずっと持ち続けいた「偏見」以上に美味しい。やっぱり、実際に自分の目で見て、肌で感じ、味わってみないと真実はわからない。
実はあとでガイドブックを確認すると、ちゃんとこのレストランは掲載されていた。オールド・ウィーバーズ・ハウス“The Old Weavers House”は、町の中を流れる川沿いにあり、絵になる風景。イギリスの地方の雰囲気を感じながらのお昼ごはん、なかなか幸せな気分。
« ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(3)魔法魔術学校へ向かうキングズクロス駅9と3/4ホームへ。 | トップページ | ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(5)オフシーズンは工事中のカンタベリー大聖堂。 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- ドル、ユーロへの両替は新宿駅西口金券ショップ街の両替所での両替がお得!(2024.06.28)
- 2024年7月、夏のマッターホルン計画は旅行費高騰のために断念か?(2024.05.14)
- 一目惚れをしたポルトへの旅 3日目(2)ブラガで10時のおやつは巨大ケーキ。(2020.07.30)
- 一目惚れをしたポルトへの旅 3日目(1)ポルト、サン・ベント駅からブラガに向かう。(2020.07.27)
- 一目惚れをしたポルトへの旅 2日目(4)カミーノを一人で歩き切った旅人と合流。お昼ごはんはポルトのB級グルメ、コンガ“Conga”のビファナ“Bifanas”を。(2020.06.27)
「イギリス」カテゴリの記事
- ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(5)ドーヴァー海峡をフェリーで渡り、フランス・カレー“Calais”に到着。(2020.03.02)
- ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(4)いよいよフェリーでドーヴァー海峡を渡る。(2020.02.28)
- ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(3)イギリス・ドーヴァーからフランス・カレーまでクルマなし(徒歩)でフェリーに乗る方法。(2020.02.25)
- ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(2)カンタベリーから2階建ての路線バスで海峡の町、ドーヴァーへ。(2020.02.22)
- ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 3日目(1)カンタベリーでの朝ごはんは、フル・イングリッシュ・ブレックファースト。(2020.02.19)
« ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(3)魔法魔術学校へ向かうキングズクロス駅9と3/4ホームへ。 | トップページ | ロンドン・パリ、ドーヴァー海峡を渡る旅 2日目(5)オフシーズンは工事中のカンタベリー大聖堂。 »
コメント