初めてのイスラエル、エルサレム・死海ひとり旅 2日目(3)エルサレム、イエスが十字架を背負って歩いたヴィア・ドロローサを歩く。
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で予約したハシミホテル“HASHIMI HOTEL”に到着し、時刻はまだ朝9:20を指している。キャセイパシフィック航空CX675便がテルアビブ・ベン・グリオン空港に定刻7:40に到着したことを考えると1時間半ほどでエルサレム旧市街のホテルにたどり着いており、入国審査もそれほど時間がかかっていないことがわかる。まだ朝早いのでチェックインはできず、荷物を預けるのみ。支払いはカード不可でシュケルではなく米ドル建て現金の支払いとなることの説明を受ける。100ドル分は成田空港で両替済みだけど、現金ドルが足りない…。ちゃんと説明を読んでから来ればよかった。
HASHIMI HOTEL
http://www.hashimihotel.com/hotel-overview
このハシミホテル“HASHIMI HOTEL”はBooking.com
から手配したんだけど、選択した1番の理由は屋上テラスから旧市街が一望できる風景。この風景が見たくてこのホテルを予約した。それにアラブ系のホテルで価格が手ごろだったという理由も大きいけれど。唯一、注意しなければならないのは、カード使用不可でドル建て現金払いであること。
この風景を見ることを期待していた。この地に立ち、自分の目で見て、音を感じ、日差しや気温を肌で感じる。どんなに情報を集めても実際にその地に立ってみないとわからないことがたくさんある。
しばらく、風を感じながらぼーっとエルサレム旧市街の風景を眺める。城壁で囲まれたエルサレム旧市街の全体を一望し、街の雰囲気を感じる。
エルサレムの街の東側には神殿の丘があり、中央にはイスラム教の預言者ムハンマドが昇天したとされる地である岩のドームがある。エルサレムという地がイエスキリストの昇天した地であるとともに、イスラム教の預言者であるムハンマドが昇天した地であり、ともに聖地となっているから複雑な場所となっている。
ハシミホテルのあるエルサレム北東部はアラブ系の住民が多い地区であり、周囲にはミナレットを持つモスクがあることがわかる。
いよいよエルサレム旧市街の町歩きを始めることにする。まずは、イエス・キリストが十字架を背負ってゴルゴダの丘へと歩いた道であるヴィア・ドロローサを歩いてみることにする。実は、ハシミホテルからはヴィア・ドロローサのポイントにはとても近い。
ホテルを出てすぐにあるのがポイントⅦのイエスがつまづいたとされる場所。
人だかりができているのが見える。だけど、せっかくだから、最初のポイントからイエス・キリストが歩いた道を歩いてみることにする。
地球の歩き方イスラエル2015〜2016の巻頭折り込みにヴィア・ドロローサの特集が組まれており、地図を見ながらスタート地点に向かう。
エルサレムの旧市街は街並みとしてはアラブの街並みなんだけど、ゆったりとした雰囲気で喧騒を感じない。怪しげに近づいてくる人もいない。アラブのスーク入門としては実は最適かもしれないなぁ。
写真奥のアーチが架かるあたりにあるエル・オマリヤ・スクールがイエス・キリストが死刑の判決を受けたアントニア要塞があったと言われる場所。エル・オマリヤ・スクールは授業があるので授業終了後の15時過ぎであれば見学ができるとのこと。
左手に見える階段を登っていくとアントニア要塞があったと言われる場所に立つエル・オマリヤ・スクール。
第2ポイントの「鞭打ちの教会」は、エル・オマリヤ・スクールの道を挟んで向かい側にある。
内部に入るとヴィア・ドロローサのポイントが書かれている表示がある。ヴィア・ドロローサはまっすぐな一本の道ではなく、通りを曲がったり、路地に入った場所にあったりもする。
この建物が「鞭打ち教会」であり、ここでイエスは十字架を背負わされて、茨の冠をかぶらされて、鞭で打たれる。
ヴィア・ドロローサを進む。おみやげ物屋さんも、十字架などの宗教的なものが多い。エッケ・ホモ・アーチは、135年にハドリヌス帝のエルサレム征服を記念して造られた凱旋門の一部だという。
道路標示もヴィア・ドロローサ“Via Dolorosa”と書かれている。この道はいつの時代からあったんだろう。イエス・キリストの時代からゴルゴダの丘へ道があったのかなぁ。エッケ・ホモ・アーチが135年だとすれば、少なくともその時代からこの道があったわけで、ずいぶんと歴史のある道を私は歩いているんだなぁ。
ヴィア・ドロローサのポイントとは外れてしまうけれど、そもそも私の旅は行き当たりばったりなので、立ち寄ってみることにする。
この教会もいつの時代からあるんだろう。エルサレム旧市街をちゃんと理解しようとするならば、団体パッケージツアーに参加して日本語で説明を受けながら見学した方がいいのかもしれないなぁ。そもそも、私が旅行をする際にいつも入念な事前学習をしないのがいけないんだろうけど。私はできる限り観光名所と観光名所の間にある、ガイドブックに載らない「行間」を伝えるようにしているので、観光名所を理解するためには不親切な旅行記になっている。旅ブログの中には、ちゃんと調べて解説してくれる親切なブログもきっとあるので、もっと知りたいと感じたら、詳細については他のブログを参照するといい。そして、一番いいのは、実際に自分の目で見て、自分の耳で聞いて、風を肌で感じてみること。
ヴィア・ドロローサはまっすぐな道ではなく、突き当たる。右側にいくとダマスカス門。この周囲はアラブの雰囲気。この突き当たりを左に曲がる。
ちょうど突き当たりの角にあるのが、第3ポイントの十字架を背負ったイエス・キリストが最初につまずいた場所。アルメニア正教の小聖堂が建てられている。
小聖堂の中に入ると十字架を背負いつまずくイエス・キリストの像がある。
第4ポイントは第3ポイントのすぐ隣に立つ「苦悩の母のマリア教会」。マリアが十字架を背負ったイエスを見たとされる場所。
門をくぐるとアルメニア正教の教会がある。そもそも、私の自分自身の勉強不足なんだけど、エルサレムのヴィア・ドロローサを歩いていると、最終地点の聖墳墓教会を含めて「アルメニア正教」の存在を強く感じるんだけど、アルメニア正教についても、アルメニアについても私はまだ知らないことに気がつく。そもそも、アルメニアってどこにあるんだっけ?私が無知なだけなんだけど…。
ヴィア・ドロローサの雰囲気はアラブのスークそのものなんだけど、歩きやすい。
歩いているのはほとんどが観光客。どうしてもイスラエルというと「危険」というイメージがつきまとってしまうけれど、実際のエルサレムは、キリスト教の聖地であるエルサレムは世界から巡礼者や観光客が集まる観光地。
第5ポイントは、シモンがイエスに代わり十字架を背負わされたとされる場所。
第5ポイントからしばらくのポイントには壁にその場所を示す標識があるのでポイントを見つけやすい。
ふと気になったのは、十字が組み合わさる独特の十字架。これも事前に調べていれば「エルサレム十字」と呼ばれるものであることがわかるのに、私は事前にあまり調べなくて勉強不足なので、まだ知らないものを見ると「おもしろいなぁ」とふと足を止めてしまう。
ゴルゴタの丘に向かう道は、坂道になっている。多くの観光客とともに、最終地点であるゴルゴダの丘に立つ聖墳墓教会へと向かう。
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