初めてのギリシャ、アテネ・サントリーニ島ひとり旅 3日目(3)夢のパルテノン神殿。
パルテノン神殿に近づいてきたけど、パルテノン神殿は修復工事中。だけど、アテネに来たらここに真っ先に来たかった場所だから、入場できて自分の目で見ることができただけでも大満足。
柱が立つ内側に壁面が見えるけど、パルテノン神殿は柱と屋根しかないイメージだけど、以前は柱の内側に壁があったのかなぁ?紀元5世紀の状態に戻す修復工事とガイドブックには書かれているけど、修復工事が完了したら今までのパルテノン神殿のイメージが変わる建物になるのだろう。ただし、大きな問題は、私が生きているうちに工事が完了するかどうか・・・。たぶん完成しないだろうなぁ。
工事現場の雰囲気が少ないパルテノン神殿の正面に出る。ガイドブックに書かれている通り、柱がまっすぐではなく、中央部が膨らんでいることはなんとなくわかる。
事前に新アクロポリス博物館で見たとおり、破風とよばれる部分には彫刻が並んでいた。その大半は大英博物館にあるのだという。世界遺産の一部が、現物からはぎ取られて、大英博物館にあるというのもどうなんだろうなぁ。保存という意味では大英博物館のほうが管理されているかもしれないけど。
ふと展望台が目に入る。パルテノン神殿の全体の写真を撮ろうと思ったら、うしろに下がらないと写真に収まらないので、展望台に行ってみることにする。
展望台からはアテネ市街が一望できる。私はどうしても要塞としてのアクロポリスを意識してしまう。
リカヴィトスの丘がきれいに見える。アクロポリスは展望台としても十分に楽しい。
リカヴィトスの丘の頂上に、一昨日、アテネに沈む夕日を眺めた教会が見える。
今回は近くまで行くことができなかったゼウス神殿。かつてのアテネでは、人々はどのような生活をしていたのかなぁ。古代遺跡を見ると、私はその当時の生活はどのようなものだったのだろう?と想像するのが好き。私が旅行を好きな理由は「生活」を垣間見ることができること。洗濯物が干してある風景も好きだし、市場が好きなのも「生活」の一部を見ることができるから。同じように遺跡に行くと、生活を想像してみるのが好き。古代のアテネは賑わっていたのだろうなぁ。
プラカ地区を眺めても、ローマン・アゴラと呼ばれる遺跡が町の中にある。遺跡をゆっくりと巡って、古代の生活をもっともっと想像したいところだけど、今回は残念ながら観光する時間が少し足りない。旅程を組む時にアテネ観光に当てる時間を少なく見積もってしまったのと、ストライキで初日に観光ができなかったという予定外の事態もあったし・・・。
パルテノン神殿を正面から見る。この情景を自分の目で見てみたくてアテネに来たようなもの。危うく、ストライキの影響でアテネに来たのにパルテノン神殿を見ずに帰ることになるかと思った。
もっとアテネを歩きたいけど、今回はパルテノン神殿を自分の目で見られただけでも大満足。偉大な世界遺産だと感じただけで大満足。もともと、私はどこへ行っても、すべての観光名所を巡るつもりはない。気に入ったところを長く眺めていたりするけど、見ないで帰ってしまう観光名所も多い。旅行は基本的に日常生活から離れてのんびりするものだと思っているので、無駄にお茶を飲んで時間切れになってしまうことすらあったりする。見られなかった観光名所は、また次に来た時に見ればいいじゃない。再度、訪れることになったときのお楽しみに残しておくのも、新鮮な気持ちを感じていい。
破風を眺めて、どのような彫刻があったのだろうかと想像する。大英博物館には行ったことがあるけど、訪れたのは10年以上前だし、パルテノン神殿の彫刻を見たことすら記憶がない。ここを訪れたからには、大英博物館に展示されている彫刻を見てみたいかも。
残されている彫刻を見ても躍動感を感じるものだし、全体像をこの場で見てみたい。全体像を見るためには、アテネに来て、ロンドンに行かないと見られないというのも不思議な話。
彫刻の「かけら」しかわからないけど、全体を想像してみる。一部分を見て全体像を想像する。
私のソーシャルワーカーという仕事も似たようなもの。断片的な情報を集めて、生活の中でなにが困っているのかを推測する。
ふと、線路が引かれていることに気がつく。なんのための線路なんだろう?
どうやら、修復工事のための大理石などを運ぶためのもの。線路は麓までつながっているのかなぁ?
線路の脇では黒いネコがお昼寝中。さすがに11月だし、日なたが心地いいんだろうなぁ。
手前に見えるディオニソス劇場は1万5000人を収容できたとガイドブックには書いてある。人々がここに集まり、どのようなショーが行われていたのだろうなぁ。
やっぱり、アクロポリスは展望台として、町を見下ろすだけでも楽しい。そして、敵が近づくのを見張る要塞としてもすばらしい。
パルテノン神殿からエレクティオンという遺跡に向かう。アクロポリスは、丘の上にこれだけの平らの場所があったのかと思うほど広い。
まずはエレクティオンの全体を写すことができて、なおかつ逆光にならない位置を探す。
少女像が柱になっているのを見て、新アクロポリス博物館に展示されていた少女像とようやく結びつく。博物館の少女像は、ここにあったものなのか。順序としては博物館よりも先にここを見ておいたほうが、博物館に行ったときに現物を見て感動したかもしれないなぁ。
この柱の少女像はレプリカ。6人の少女像のうち、5体は新アクロポリス博物館にあり、残りの1体はロンドンの大英博物館にあるのだという。古代から6人の少女が一緒にパルテノン神殿を見つめ続けてきたのに、かわいそうなことに1体だけロンドンに拉致されてしまうとは・・・。
どの少女がロンドンに連れていかれてしまったのだろう?アクロポリスを訪れてから、世界中から「お宝」を集めた大英博物館ってどうなんだろう?とずっと疑問を感じている。
天井が残っている場所もある。パルテノン神殿も、かつてはこのような屋根があったのだろうなぁ。
石で作られた屋根を支える構造ってすごいなぁ。なんだか、写真につける文章が感想的なものばかりでとても薄っぺらい気がしているけど、私の旅行記では、感じたことや思ったことを書くようにしているので、今回だけが薄っぺらいわけではないか。いつものことだけど、私の旅行記では観光名所や遺跡をいちいち調べて解説をするつもりはないので、歴史的背景や詳しい解説はガイドブックや、解説を入れた親切な旅行記は検索すれば山ほどあるので、そちらを参照してほしい。私はできる限り、ガイドブックに掲載されていないことを伝えるので・・・。アクロポリス観光はまだ続く。
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