ニューカレドニア・ヌメア一人旅3日目(2)月曜日のヌメア中心部へ。
残念ながら格安パッケージツアーは、オプションで追加料金を払わないとレイトチェックアウトできないので、部屋の荷物を片付けでチェックアウト。ラゲッジルームに荷物を置く。レセプションでカードキーを借りてきて、自分でラゲッジルームに入って荷物の出し入れをする仕組みなので、部屋は使えなくてもカードキーを借りればチェックアウト後も自由に荷物の出し入れはできそう。
ル・サーフ、たしかに古さは否めないけど、滞在に不自由はないし、なかなか快適だったなぁ。開放的な雰囲気も好き。南国のホテルはこれでいい気がする。また泊まってもいいけど、たしかに「ハネムーンの下見」にはいいけど、一生に一度のハネムーンだったらもっといいホテルにするのかなぁ。残念ながら古さは否めないので、その古さも含めたル・サーフの雰囲気を共感できるような相方とめぐり逢えればいいんだけど・・・。
部屋が使えず、荷物の出し入れにも制限があるとなると今日はビーチには行けない。昨日、ほぼマルシェしか見ていないヌメア中心部に再び行ってみることにする。
ル・サーフはホテルを出れば、道路を挟んでそこは海。のどかな海のある風景が心地よい。
昨日と同じくバス停で、いつ来るかわからないバスを待つ。いつ来るかわからない、時刻表がないバス停なんて、もしも日本の外に出たことがなかったら不安でたまらないだろうなぁ。海外旅行をしていて、私は「気長に待つ」ということを身につけたような気がする。
現地の人と一緒にのんびりバスを待っているとバスが近づいてきた。バスは来ないのではなく、そのうちに来る。そのうちに来るバスを気長に待つのがいい。
バスの車窓から眺めるシトロン湾のビーチ。シーズンオフのせいか、ニューカレドニアで見る風景は観光客であふれていることもなく、のんびりした雰囲気。そんな風景を見ていると、私も心がのんびりとしてくる。
昨日と同様にマルシェ前でバスを降りる。目の前はニューカレドニア博物館。博物館には入らずにまずは街歩きをしてみることにする。
昨日も歩いているけど、ヌメア市街は近代的な建物が並ぶ。ヌメアはガイドブックに「小パリ」と表現されていることもあるけど、建物だけを見たら、まったくもってパリじゃない。建物だけをみると、ニースでもない。マルセイユでもなく、フランス本国のどこかの街に例えようにも例えられない。でも、それが地域性豊かなフランスの風景。フランス本国のどこかの街に例える必要はなく、ニューカレドニアはニューカレドニアとして個性のあるフランスの地方と考えればいい。フランスって地方色豊かであるからこそ、何度訪れても私を飽きさせない。
ガイドブックにも載っているけど、ブーランジェリー・パティスリー「ラ・ヴィエイユ・フランス」“La Vieille France”をのぞいてみる。
ショーケースにはマカロンやエクレール(エクレア)が並んでいる!
そして、美味しそうなケーキも並んでいる。フランス本国の有名パティスリーのケーキと比較してしまえば素朴かもしれないけど、フランス本国の普通の街角のパティスリーに入ったときのわくわく感となんら変わらない。
ヌメアって、やっぱり「小パリ」と表現してもいいんじゃないかなぁ?建物だけを見たら町の雰囲気はたしかにフランスの都市とは比較できようにないけど、文化としてはフランス文化が根付いているんじゃないかなぁ。建物だけを見て、ここはフランスではないと判断するのではなく、町を歩いて、そこで生活している人の生活を少しでも感じようとすれば、フランス文化を感じることができる気がする。
昨日、日曜日でミサの最中だったために、教会内部に入るのを遠慮したサン・ジョセフ大聖堂“Cathédrale Saint Joseph de Nouméa”に向かう。
中に入る前に、今日の朝食はパン・オ・ショコラ1つだったので、「ラ・ヴィエイユ・フランス」で買ったエクレールを食べることにする。
そして、大好きなタルト・オ・シトロン。私は、フランスのどこのパティスリーでも置かれている素朴で基本的なお菓子が大好きで、エクレール、フラン、タルト・オ・シトロンを見つけると、つい食べたくなってしまう。これらのお菓子はフランスでは基本的なお菓子なんだけど、日本で見つけるのはなかなか難しい。
タルト・オ・シトロンにも満足して、サン・ジョセフ大聖堂に入ってみることにする。
私は教会の中の静寂な空気が好き。いつものように教会の椅子に座り、戦争もなく平穏に生活ができて、平穏に旅をさせてくれる神に感謝する。
日曜日の朝はほとんど人の気配がなかった公園だけど、今日は木陰でくつろいでいる人がいたり、のんびりした雰囲気は変わらないけど、ココティエ広場が市民のくつろぎの場であることがわかる。
ココティエ広場に隣接するヌメア市立博物館。ゆっくり街歩きをしていると、歴史的な建造物もきちんとあり、すべてが近代的なコンクリート造りの建物ではないことがわかる。
私は建築様式を詳しく知らないのでよくわからないんだけど、シンガポールのコロニアル建築とは雰囲気が少し違う感じ。少しでもヌメアの町の特徴を感じようと街歩きをしていれば、おもしろいなぁと思う建物だってちゃんとある。ヌメアの街だって写真を撮るほどのことでもない建物ばかりじゃない。
昨日からニューカレドニアで作られているものを探しているんだけど、ガイドブックに従うしかないかなぁ。ニューカレドニア特産のニアウリを使った化粧品店「パシフィコ・ナチュール」。
うーん、「ハネムーンの下見」の今回は、おみやげとして買う相手もいないし、必要ないかなぁ・・・。贈り物をする相手を想像しながら、その人に一番プレゼントしたいおみやげを選ぶのは大好きなんだけど、まずは相手がいないと・・・。好きな人がいたら、山ほどおみやげを買っちゃうかもしれないけど。
「パシフィコ・ナチュール」のお隣は、布地を扱うおみやげ物屋さん。けっきょく、ニューカレドニアで特産物を買おうと思ったら、おみやげ物屋さんに頼るしかないみたい。
おそらく、この平凡な道路が地図で見るとメインショッピングストリート。
たしかに歩いてみるとロクシタンもちゃんとある。ニューカレドニア独自の製品があればのぞいてみるけど、そうでなければ、きっとフランス本国や免税店で買った方がいいと思って中には入らず。
フランス本国でも見かけるカジュアル・ファッションの「セリオ」“celio”があるなんて、やっぱりここはフランス。
パリやフランス本国でも都市中心部ではあまり見かけないけど、“Styleco”もフランス本国のお店。
そして、ガイドブックにも載っているトントンジュール“Tonton Jules”。お店の中に入るとチョコレートだけでなく、フランス伝統菓子が並んでいて楽しくなってしまう。ヌメアの町は歩いているとフランスを感じられる。
うーん、ヌメアはやっぱり「小パリ」としてパリと比較したら、ものすごく小さいけれど、やっぱり「小パリ」。一人の平凡な旅行者の視点で、少しでも生活を感じようと下からの目線でヌメアの町を歩けば、ごろごろとフランスらしさを感じるヌメアの町。けっして、ヌメアにわざわざ行ったことが切なくなるようなことはないおもしろい町。月曜日はマルシェがやっていないけど、十分に街歩きが楽しい。
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