南イタリア・マテーラ・アルベロベッロ一人旅4日目(3)バーリ旧市街のフォカッチャ屋さんとオレッキエッテ通り。
少しまでにクロワッサンを食べたばかりだけど、昨日夜に人だかりができていたフォカッチャ屋さん“Panificio Santa Rita”に来てみる。
よかった、お店が開いている。お店の前に座り込んでいる人から、「うまいから食べいけよ」とお勧めされたフォカッチャのお店は、日曜日だけど開いているみたい。
さすがに今は食べられないので、お昼ごはんにしようと思ってテイクアウトで購入する。バーリからミラノに向かう飛行機は13:35発なので、バーリ空港で食べよう。
バーリには11世紀に築かれた城“Castello”がある。だけど、あまり時間がないので入場観光はあきらめることにする。
最後に日曜日は閉まっていることはわかっているけど魚市場を見てバーリ観光を締めくくろうとお城の前の路地を入ると、オレッキエッテを売っているお店を発見。こちらをのぞいている店主が陽気な人で、どこから来たのか、写真を撮ってあげる。おれも写真に撮ってくれとからんでくる。
あんたには2ユーロで売ってやると陽気に話すおっちゃんに、店の奥におかみさんがいて、イタリア語なので雰囲気でしかわからないんだけど、「あんた、なに言ってんのよ!5ユーロでしょ!」と怒鳴られている。夫婦で言い合った結果的、陽気なおっちゃんが負けて、「すまない、5ユーロでいい?」とおっちゃんが申し訳なさそうな目で訴えてくる。
結果的に、自家製オレッキエッテを5ユーロで購入せざるを得ない雰囲気になり、購入する。これは夫婦による寸劇で毎回同じようなことをやっているのかなぁ?とも思ったんだけど、おっちゃんとおかみさんのやりとりがおもしろかったし、人なつっこい陽気さが心地よかったから、まぁいいか。
路地を入ると、この路地は「オレッキエッテ通り」だったようで、両側に自家製オレッキエッテを売るお店が並んでいる。どのお店も家族でこぢんまりとやっている感じ。
ガイドブックには載らない魅力的な風景がある。私が勝手に命名した「オレッキエッテ通り」は、生活感も感じるし、歩いていて楽しい。
お店の中をのぞくと、オレッキエッテを手作業で作っている様子を見ることができる。今回の南イタリアの旅がなかったら、私は「オレッキエッテ」を知ることはなかったかもしれないなぁ。もちもちした食感が気に入って、これを食べるためにもう一度南イタリアを訪れてもいいかもしれない。もしも、私に旅の「連れ」が見つかったら、南イタリアでオレッキエッテのおいしさを連れと共感したいなぁ。
バーリ旧市街の楽しさって、ガイドブックに掲載されている観光名所ではなく、この町の楽しさは路地にあるような気がする。まぁ、私が生活感を感じる路地が好きだからそう感じるだけかもしれないけど・・・。
残念ながら予定通り、活気のある魚市場は閉まっているので大好きな市場を見ることはできなかったのだけど・・・。でも、私はいつもその町のすべてを見ようとは思っていないし、むしろ見逃したところがあるほうが、もう一度この町を訪れることがあったときには、それが楽しみにもつながると思っているので、あまり気にしない。また来ればいいのだ。
魚市場の前は広場になっている。建物と建物の間には小さな教会がある。
そろそろ空港に向かわなくては行けない時間。ヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りよりも1本バーリ駅寄りのPiccinni通りを歩き、バーリ空港行き16番バスのバス停を探しながら歩く。
バス停を無事に発見し、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りをホテルに向かって歩く。このオブジェはなんだろう?
パレスホテル・バーリに戻ってくる。午前中だけの時間が短い町歩きだったけど、バーリ旧市街の町歩き、なかなか楽しかったなぁ。
部屋に戻り、デイパックの中に置いてあった衣類などを詰め込み、パレスホテル・バーリをチェックアウト。デイパックの中の1/3くらいは、陽気なおっちゃんのお店で買ったオレッキエッテになってしまった。
バーリ市街から空港に向かう方法は3通り。1つは、地球の歩き方2014-2015には掲載されていないけど、バーリ・ノルド鉄道。もうひとつは4ユーロのシャトルバス、そして1ユーロの市バスの3つの方法がある。
バーリ・ノルド鉄道
http://www.ferrovienordbarese.it
シャトルバス
http://www.autoservizitempesta.it
16番バス
http://www.amtab.it
今回は荷物が少ないこともあり、16番バスで空港に向かってみることにする。
Piccinni通りの市バスのバス停は、16番バス以外にも様々な行き先のバスが停車する。
Piccinni通りのバス停はタバコ屋の前にあるので、タバコ屋で1ユーロのバスチケットを購入。
16番バスは時刻表の時間を過ぎてもなかなか来ない。日本にいたら時間通りに来ないことが不安になってしまうけど、ここはイタリア。そのうち来るだろうとバスを気長に待つしかない。
市バスは旅行客のためのバスではなく、途中にある住宅街を経由していくために混雑している。スーツケースを持っての市バスの利用はけっこう邪魔かも。一直線に空港に向かうわけではなく、団地を経由していくので、このバスは本当に空港に向かっているのだろうかと途中で不安になってくる。団地を抜けると乗客のほとんどは降りてしまい、やっと着席できる。
私はちゃんと16番バスに間違いなく乗ったと思うんだけど、周囲になにもない風景が不安になる。本当にこのバスはバーリ空港に向かっているのかなぁ?
バスの最前列に座り、不安になりながら乗っているとようやくバーリ空港に着きそうな雰囲気になり、ホッとする。
無事に16番バスでバーリ空港に到着。荷物が少なければ1ユーロで安いし、途中で団地を経由していくのでローカルのお客さんが多く、それはそれで楽しいかも。とうとう、ずっと晴天に恵まれて楽しかった南イタリアを去る時間が近づいてくる。
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寸劇(≧∇≦)
見たいな~
私もオレッキエッテ通りでこのご夫婦の寸劇が見られたら
ラコスケさんに報告しますね~
投稿: ユリコ | 2015年5月27日 (水) 19時19分
ユリコさん
もしもバーリに行かれるのであれば、ぜひオレッキエッテ通りは訪れて見てください。
投稿: ラコスケ | 2015年5月31日 (日) 16時44分