青春18きっぷで行く信越・北陸本線一人旅 1日目(1)信越本線で軽井沢へ。
2015年3月3日火曜日、朝5時。埼玉県日高市にある高麗川駅。2月に3月のシフトを組んでみて、休めそうなのが3/3~5の3日間。どこかへ旅行に行こうにも、2/26に3月の休みが決まっても、2月は28日までしかないから1週間もない。それだったら、予約も要らないし、21歳の時以来、実に21年ぶりに青春18きっぷを使った「各駅停車」の列車の旅にしてみようかなと出発2日前の3/1に青春18きっぷの旅に出ることを決意する。
今回の旅の目的地は、信越本線・北陸本線で行く北陸。2015年3月14日の北陸新幹線開業と同時に、並行在来線である信越本線の長野駅から直江津駅を経て北陸本線の金沢駅までがJRの運営から外れる。そう考えると、青春18きっぷで信越本線・北陸本線に乗れるのも3月13日までしかない。
けっきょく、私の旅行手段は年齢と共に変化している。最初は鉄道を使った旅行。しかも、大学生でお金がないので青春18きっぷや周遊券で行く鉄道の旅。私が大学生の時には、375M大垣夜行も毎日の運行だったし、中央線だって急行「アルプス」だけではなく、新宿駅から甲府行き普通電車がそのまま同じ車両で甲府から松本行きの始発になるという事実上の夜行列車があったり、上越本線だって「ムーンライト」という夜行列車あった。北海道に行くのにだって、まだ急行「八甲田」や「十和田」が走っていたり、鉄道旅行がしやすかった。
その後はクルマの免許を取り、ドライブ旅行。そのころはバブルの真っ盛りで、ガソリンが1リットル90円を切っていた。私にとって航空旅行はずっとあとになる。なにしろ、当時の国内線はJAL、ANA、JASの3社独占であり競争が働く環境にはなく、今のように航空券は安くなかった。
JR高麗川駅は、川越線と八高線の乗換駅になっており、朝5:09の八王子行きの始発に乗れば、西武線で国分寺を経由するよりも早く八王子に着くことができる。
青春18きっぷは駅で日付印をもらう必要があるんだけど、窓口が開いていないどころか、自動券売機すら使えない。
青春18きっぷは丸1日、JRの普通列車、快速列車が乗り放題という切符で、JR線をうまくつなげば、1日当たり2370円でどこまででも行ける。青春18きっぷについては、私よりも詳しい人が山ほどいると思うので、これ以上詳しく解説するつもりはないけれど、私は青春18きっぷでどこまで乗れるかというようなゲームをするつもりはなく、あくまで移動の手段として考えている。そのため、全部の旅程を青春18きっぷで済ませようとは最初から思っていない。そこで、今回は信越本線の始点である高崎駅を今回の「信越・北陸本線一人旅」の出発点にしようと思い、八高線の始発電車で高崎に向かうことにする。青春18きっぷのみで目的地をたどるという「ゲーム」を楽しむ人にとっては最初から反則のルートだ。
東京近郊では珍しいディーゼル気動車に乗って、高崎駅を目指す。入線してすぐに列車に乗り込むと、当然貸し切り状態。八王子からの接続列車からの乗り継ぎ客を含めても乗客はまばらにいる程度。
早朝ということもあり、乗客も少ないこともあって、ローカル線の雰囲気を感じる。寄居を過ぎると明るくなってきて、赤城山が見えてくる。
反対側の車窓も山が近づいている。八高線は埼玉県を北上していくんだけど、埼玉県民でありながら、聞いたことのないような駅名がある。埼玉県に「用土」(ようど)とか「松久」(まつひさ)とか「丹荘」(たんしょう)なんていう地名があったかなぁ?私は生活圏から離れていないから読めるけど、おそらく全国的に見れば難解な読み方をする「毛呂」なんていう駅もある。
東の空を見ると夜明けの雰囲気。八高線は群馬県に入ると様子が変わってくる。時間的に通勤・通学の足としての役割を担っている。群馬藤岡駅から乗客がたくさん乗って来て、座席に座りきれないほどの乗客。ローカル線の雰囲気から通勤・通学列車に急に雰囲気が変わる。
列車は高崎駅に到着。到着した列車からは通勤・通学客が降りてくる。八高線なんて、ほとんど乗る人がいないローカル線と思いきや、地域の重要な交通手段であることを知る。そして、高崎駅は群馬県の中心的都市で、高崎に向かって人々が集まってくることを知る。
次の列車に乗る前に少し時間があるので、改札の外に出てみることにする。さすがに高崎駅は大きな駅なので改札にはちゃんと係員がいる。
八高線で車掌が検札に来るかと思ったら来なかったので高崎駅で青春18きっぷの日付印をもらう。現在の青春18きっぷは11850円の1枚のきっぷで5回使えるようになっていて、1人で5日間使ってもいいし、1枚の切符を同時に2人で使ってもいい。JR線の各駅停車と快速列車だけなら1日当たり2370円でどこまででも行ける。青春18きっぷが販売されている時期には、金券ショップに中途半端に使われた切符が並んでいるので、必要な回数分だけ残された切符を買ってもいいし、早めの時期なら売ってしまってもいい。
高崎駅は新幹線も停まる大きな駅なので駅弁が売られている。有名な駅弁は「だるま弁当」だけど、「朝がゆ弁当」なんていうものも売られている。
とりあえず、駅の外に出てみたけど、なかなか30分程度の乗り換え時間ではなにもできない。
駅前にはロータリーがあるくらいでお店がある様子がないし・・・。
信越本線の起点である高崎駅から「横川駅」行きに乗ることにする。いよいよ、これから信越本線の旅が始まる。
私が東海道線で通学していた頃の懐かしい湘南カラーの列車が入線。
高崎が群馬県の中心都市なので、横川に行く列車はローカル線なのでガラガラだろうと思ったら、けっこう高校生が乗っている。
車窓からは榛名山が見える。横川に行くまでの間で、比較的大きな町の安中駅でほとんどの乗客が降りる。
車内が空いてきたので列車の中で朝ごはんを食べることにする。群馬名物の駅弁と言えば、だるま弁当も有名だけど、やっぱり「鶏めし弁当」でしょう。
3種類の鶏肉がおいしい。特に鶏そぼろが好き。朝から食べ過ぎ?
横川駅に到着。以前に青春18きっぷで信越本線を旅したときには、普通列車にも電気機関車を連結し、碓氷峠を越えて軽井沢に向かった。どうしても、急勾配の碓氷峠を乗り越えるためには電気機関車を連結しなければならず、横川駅での停車時間が長いので、駅弁「峠の釜めし」が売れたのだろう。
信越本線は、名称で考えると「信州」と「越後」を結ぶはずが、信州にたどり着く前の上州、群馬県の横川で終点。
かつては、ここから軽井沢まで線路がつながっていた。幹線として電気機関車を連結した特急あさまが頻繁に横川駅から碓氷峠を越えていった。
高崎駅で青春18きっぷの日付印をもらっておいてよかった。横川駅も無人駅だった。
峠の釜めしの「おぎのや」も、まだ朝8時過ぎなので開いていない。もっとも、開いていても「鶏めし弁当」を食べたばかりなので、もはや「峠の釜めし」とは戦えないけど・・・。
ここからは青春18きっぷだけを使うというルールを決めている人にとっては邪道なコース。横川駅から軽井沢駅まではバスで移動する。
8:30発軽井沢駅行きのバスを待つ。バスの運賃は510円。9時には軽井沢に着いてしまう。ふと、このバスを使えば日帰り軽井沢旅行も格安に行けるのではないかと思いつく。だって、青春18きっぷを使えば、東京から横川まで往復で2370円。軽井沢まで往復バス運賃が1020円。往復3390円って安くない?
駐車場に停まっていたバスが近づいてきた。バスに乗り軽井沢駅へと向かう。
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