初めてのバスク旅行3日目(2)サン・ジャン・ピエ・ド・ポーへ
バイヨンヌ駅11:51発のローカル列車に乗って、サン・ジャン・ピエ・ド・ポー(St Jean Pied de Port)を目指すことにする。この路線、1日5本程度しか走っていなくて、1本前の列車は8:19発で、1本後の列車は15:05発とちゃんとダイヤを調べて行かないと危険。ディーゼル気動車1両のみ。トイレはついている。
このローカル線、速度が遅い。サンジャンピエドポーまでは1時間20分の所要時間だけど、最高速度は自動車に負けている。でも、その分、車窓からは羊をみることができたり、のんびり列車の旅も楽しい。
途中、4つほど駅に停車。なにもないような途中駅のホテルも、田舎っぽい風景で楽しい。
ニーヴ川“La Nive”沿いを列車は進む。そう、このニーヴ川はプチ・バイヨンヌとグラン・バイヨンヌの間を流れている川の上流。列車はニーヴ川沿いをゆっくりと走る。
13:09にサン・ジャン・ピエ・ド・ポー駅に到着。ローカル線らしく、かわいらしい小さな駅。
駅は町のはずれにあり、まずは「地球の歩き方」に地図も載っていないので、地図を手に入れようと町の中心のインフォメーション(観光案内所)を目指す。ところが、インフォメーションはお昼休み中で、14時までインフォメーションが閉まっていて、地図を手に入れることができない・・・。
どうしようかと考えながら、ニーヴ川に架かる橋から風景を眺めてみる。今日は晴れていて日差しが暖かい。美しい風景を眺めていると、ふとレストランのテラスで食事をしている人が目に入る。そうだ、13時半なのでインフォメーションが開くまでの間、お昼ごはんを食べよう!
というわけで、今回はニーヴ川沿いのテラス席の風景に惹かれて、レストランに入ることにする。私のレストラン選びなんて、こんなものなので、あまり当てにしてはいけない。
Relais de la nive
http://www.relais-de-la-nive.com/
もちろん、このレストランに入ったからには、テラス席!日差しが暖かく、なかなか居心地がいい。
11ユーロの前菜とメイン料理の日替わり定食を注文。ワインを飲みながら料理がくるのを待つ。日替わり定食の内容は、レストランの入口の黒板を参照。
前菜は、ポテ(ポトフ)に似ている野菜スープ“Garbure”(ガルビュール)。とても優しい味で、おいしい。なかなか頼もうと思っても、野菜がたっぷり入ったこんなスープ頼めない。私としては当たりメニュー。
そして、メインは牛肉の煮込み、“Boeuf Bourgignon”(ブフ ブルギニヨン)。とろとろに煮込まれた肉はやわらかく、定番の味だけど、今日の日替わりメニューには大満足。これで11ユーロ。今のレートなら1100円の定食なんて幸せすぎる。
遅めのランチだったので、食事が終わる頃には他のお客さんは出てしまっており、テラス席をひとりで独占。日差しは暖かく、のどかな雰囲気で至福のひととき。
エスプレッソを飲みながら、暖かな日差しを浴び、風を感じて、おいしかった食事の余韻にひたる。
観光案内所で地図を手に入れて、町歩きスタート。サン・ジャン・ピエ・ド・ポーは、巡礼地であるサンティアゴ・デ・コンポステーラへ向かう街道沿いの宿場町。フランスからスペインへ入る峠を超える前の宿場町で、旅人が休息をした場所。今でも、徒歩で巡礼路を越える人がおり、バイヨンヌからのローカル線にも大きなバックパックを持った人が何人かいた。真ん中の標識の“Chemin de St Jacques”というのが巡礼路を示している。そして、地名にはバスク語が併記されている。
スペイン門から町の中心部に向かうことにする。町の中心に街道が通っており、その両側には宿屋やお店などが並んでいる。
右手に教会“Eglise Notre-Dame-du-Bout-du-pont”がある。
あっ!サン・ジャン・ド・リュズの教会のように木製のバルコニーがある!やっぱり、この地域特有の様式?
石造りの建物が並ぶ坂道。今回のバスクの旅、ビルバオ、サンセバスティアン、サンジャンドリュズ、バイヨンヌ、そしてサンジャンピエドポーと雰囲気が異なり、どの町も楽しすぎる。
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今回の旅はきいたことのない地名がたくさん出てきて
とても興味深いです。
前回フランスのときにはすでに次回はバスク地方にって決めてましたよね。
大正解でしたね。とても楽しそうです!
本日2個目のケーキは?
投稿: ユリコ | 2012年3月24日 (土) 08時59分
ユリコさん
バスク地方は「まだ知られていない」だけで、今回までに登場したビルバオ、サンセバスティアン、サン・ジャン・ド・リュズ、バイヨンヌ、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーのどの町もすばらしく、かなり魅力的なディスティネーションです。今のところ、バスク地方を巡る団体パッケージツアーはほとんどないですが、いずれ、各旅行会社がプロモーションをかけてもおかしくないくらい魅力的な地域です。
さぁ、2個目のケーキはいつ出てくるのでしょうか!?
投稿: ラコスケ | 2012年3月24日 (土) 20時32分